FTMの人は、初診時に、これまでのつらかった思いがあふれ出る、といった感じで涙を流す人がけっこういる。（２割くらい？） そのかわり、２回目、３回目の受診では、つきものが落ちたように、すっきりした表情になっていく。 いっぽう、MTFで涙を流す人はめ…

今年の展望もかねて、DSMとICDの基礎講座。 DSMはアメリカ精神医学会の作る精神疾患リスト。 今年の５月にDSM-5という、新しいのがでる。 そこでは、性同一性障害gender identity disorderにかわりgender dysphoriaとなる。 訳語は多分、「性別違和」か。 IC…

入試といえば。 共通一次世代なので、センター試験はよくわからないが。 女子受験生だけの試験会場というのもあるらしい。 そのため、ホルモンもしているバリバリのFTMが女子学生の中で受験、ということも起こりうる。 そうならないためには、願書を出す時点…

FTM若者、ますます増加。 MTFは横ばい。 このペースだと、昨年の戸籍変更者は700人を突破したかも。 タイの病院はRajbrana、ガモンが台頭。 提携アテンド会社の影響だろう。

法務省のサイトに、プレスリリース詳細が載ってあった。 http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei05_00009.html http://www.moj.go.jp/content/000105287.pdf５ページによるとプログラム非受講群は ＞再犯リスクの程度が相対的に低いため，プログラムの受講対…

精神科医の姜先生のblogを読んでたら、最近の「発達障害は親の育て方が悪い」という言説を「反精神医学」として、批判していた。 http://blog.livedoor.jp/kyoclinic/archives/4312821.html 批判内容はもっともだけど、「反精神医学」という言葉が気になった…

今日の朝日新聞夕刊を読んで驚いた。 こんな記事。 http://www.asahi.com/national/update/1221/TKY201212210340.html ＞冬至の朝、スカイツリーに長い影 ２１日は一年で太陽の高さが最も低く、日照時間が最短となる冬至。今年開業した東京都墨田区の東京ス…

さらに不思議なのは、FTMのほうが増加傾向だが、それでもFTMは、比較的均質であることだ。 なんちゃってFTM、という言葉はあるが、実際に受診する人は、性別違和が強く、身体治療の希望もはっきりし、他の疾患の併発は少ない。 いっぽうでMTFは、発達障害、…

１．そもそも受診する人が少ない ２．FTMと違い、ネットでホルモン入手可能 ３．FTMと比べて、RLEが困難で、ガイドライン的OKがでにくい。 すなわち、典型的には、 個人輸入でエストロモンは服用してても、職場では男性で、SRSまでの道は遠い、 という感じ。

自民党と同じく、国民新党も「LGBT差別をなくす」が「どちらかといえば反対」。 維新は意外に？、「どちらかといえば賛成 」。石原さんにちゃんと確認したのかな。 公明党の「どちらかといえば賛成 」も逆に意外。賛成だと思っていたが。 http://gifu.kenmin…

まあ、でも、日本の医学教育が縦割りだから、精神疾患であり続けるべし、と言う理由もあまりに倒錯しているし。 結局のところ、第3案になった場合は、熱意のある精神科医がそろっている段階で、日本精神神経学会なりに、今後も精神医学的支援や医学教育の継…

よく考えたら、GI第３案の問題点が気になりだした。 それは、長期的なわが国医学界への影響。 第３案だと身体疾患でも、精神疾患でもなく、わが国の縦割り医学の中では居場所がなくなる。 ようやく最近、精神医学書に記載されるようになったのに、また記載さ…

日本でGIDの非病理化の声が盛り上がらないのは、ひとつには時代を先取りしていた??かもしれない。 つまり、日本で性同一性障害がマスコミなどで紹介されるときは「心と体の性が一致しない状態」としてである。 （性同一性を心と体の性の一致、と主張されてい…

病名はどっちがよいか。 GD：gender dysphoria.性別違和 なじみである。 幅広く使える。 しかし、心理的状態を指す言葉。すなわち、必然的に精神疾患。 GI：gender incongruence、性別不一致 聞き慣れない。 明確なexperienced gender(genderidentityの新し…

受験生時代、小論文には絶対的自信があったが。（受験科目に小論文はなかったけど）。 最近は、悩ましいお題が多くて悩ましい。 某所へICD11についてのコメントを表明しなければいけなくなり。 既報の通り、ICD11では、gender incongruenceと言う名で、精神…

某所でアセクシュアルについて話さないといけなくなり。 私の理解では、アセクシュアルとは「男性にも女性にも性指向がない」ことで、基本的には性指向の一種だと思う。 日本ではそんな使われ方が主だと思うが。 「Understanding Asexuality」という本が、最…

ついでにいうと、「私をGIDと診断した医師は、GIDについてよく知らないので、私がGIDとはなにかを教えてあげた」といったフレーズもブログなんかでたまに見かけるが、別にこのロジックに矛盾はないが、何か興味深い。

GIDの専門家についての議論で。 「当事者でもない医者が専門家を名乗るのはおかしい。当事者こそが専門家だ。」 と言うロジックは、それはそれでもっともなことだと思う。 ただ、そのように主張される方が、 「わたしはGIDの当事者だ。なぜなら、私はちゃん…

まあしかし岡大のグラフは見れば見るほど興味深く、いろんなことを考えさせられる。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121011-00000098-mai-soci.view-000 99年から01年まで下がったのは、GID治療が行われるようになったためか。 しかし、その効果も徐々…

いつも丹野記者には頭が下がるが。 昨日の「性同一性障害:自殺未遂・自傷、経済状況悪化で再上昇 」の記事は、飛ばしすぎではないか。 http://mainichi.jp/select/news/20121012k0000m040077000c.htmlこの記事のもととなる中塚先生のデータをどこで取材した…

自作自演的で恐縮だが。 GiD、日本人の千人に一人説の出所は私かも。 かつて、土肥いつきさんに聞かれて、性別違和のある人の推測として、答え、それが「セクシュアルマイノリティ」に載った。第一版,P96 ＞「５００人に一人、あるいは１０００人にひとりく…

「梅ちゃん先生」は終わったが。 その中で、ドーナツ問題と言うのがあった。 これは梅ちゃん先生の恋人である医師の松岡の悩んでいた問題で、 ＞ドーナツの穴はドーナツの一部と言えるのかどうか。どう思いますか？ ＞だって、ドーナツは真ん中に穴があいて…

そういえば、思春期学会でTENGAのスタッフにいろいろ聞いたのでblogにも書いておこう。 もともとTENGAについてよくは知らなかったのだが、松江の学会で現品を入手し、商品知識を得たので、学会、2度目ですっかり顔なじみになったスタッフにあれこれ聞いてみ…

たとえば、昨日の学会で、腟内射精障害のセミナーがあった。 腟内射精障害の原因のひとつとして、布団などにペニスをこすりつける方法でのマスターベーションというのがある。 このことは、何十年も前からすでに指摘はされているが、セミナーでは「最近の若…

計算すると電通総研の調査では、一人当たり、 LGBT男性で394万 LGBT女性で371万 年間消費と見積もっていることになる。 総額が5兆7千億なので、逆算すると、LGBT人口を150万と見積もっていることになる。 人口に占めるLGBTの割合を5.2%としているので、計算…

FTMおしゃれ雑誌？の「Laph」５号を読んでいたら。 http://www.laph-ftm.com/index.html 54ページに興味深いデータが。 恋愛関係について聞いていて。くわしい数値はわからないが、円グラフがいくつかあって。 恋愛対象は「女性のみ」が約８割。 男性とのSEX…

某所で、 ”欧米では正常位が唯一の「正常な」体位だったが、日本では四十八手だった。” という話を聞いた。 その違いは、やはり一神教と多神教の違いだと思う。 多神教の日本は、いろいろあるのが好きなのだ。 だから、AKBも48で、いろいろな神がいるのだ。 …

「自殺総合対策大綱の見直し（改正）に向けての提言」最終案をその前の二次案と比較してみた。 http://ikiru.ncnp.go.jp/ikiru-hp/120217teigen/all.pdf 前「性同一性障害では、」 後「性同一性障害や性別違和感を抱える人、性的指向を理由に社会的偏見にさ…

「おかま」の定義は難しいが、女性的な男性同性愛者やMTFを含む広範な概念で、侮蔑的、ネガティブなイメージが付加されているものと言えるだろう。 ところで、性同一性障害者性別取扱特例法、115Pにはこういう記述がある。 ＞なお、性同一性障害については、…

もし東郷健が50歳若く、今頃30歳だったとしたら。 「おかま」でなく「ゲイ」だと自称したのだろうか。 「雑民党」ではなく「LGBT党」を作ったのだろうか。 「自らに恥じることなく」でなく「プライド」と言ったのだろうか。 NHKと裁判闘争をするのでなく、に…