2004-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「タブーの漢字学」

基本的にはまじめな本なのだが、その内容は結構、衝撃的だった。まず、「一人前の男」を示す「士」の意味。 甲骨文字では P29 >男性の性器が雄々しく勃起している形さらに、「士」に限らず、「且」も勃起しているペニスの形だそうだ。 だからセックスの結果…

性同一性障害の苦痛は変化に対してである3

昨日、おとといは個人の変化について述べたが。 変化は相対的な場合もある。 つまり自分自身は変化してなくても、周りが変化していればそれも変化と感じるということ。たとえば、思春期。 FTMでは声変わりはしない。 しかし、周りのこれまで一緒に遊んでいた…

性同一性障害の苦痛は変化に対してである2

「人文系新刊情報サイト」なるページの「今月のちょっと気になる本・注目したい本」に、 「私(わたし)たちの仲間 結合双生児と多様な身体の未来」が選ばれていた。 すばらしい。それはさておき。 昨日の続き。昨日は性同一性障害では、心と体の性別の不一…

性同一性障害の苦痛は変化に対してである1

私が勝手に「カフカ理論」と呼んでいる、たとえ話がある。非性同一性障害者に対して、性同一性障害の苦悩を理解してもらうための、たとえ話だ。 「あなたが男性だとして、ある朝、目がさめたら、心はそのままで、体だけ女性になったらどう思いますか。 性同…

年の瀬、定番ネタの、今年の漢字。2002年は「立」。 2003年は「惑」。 であったが。今年は、やはり「潜」かな。息を潜めて、珊瑚の海に潜り、魚の生態を静かに観察していた、 そんな1年。でも、良く考えると 「もぐりの医者」 というのはやばいかも。

生瀬克己

「見世物小屋の文化史」で、生瀬克己論文が良かったので、関連書籍二冊読む。「日本の障害者の歴史―近世篇」は、江戸時代の文献を中心に、障害者の扱いを研究。 時に保護されたり、時に見世物になったり。 非常にアカデミックな1冊。「障害者と差別語―健常者…

トリビア

水曜日ということで、トリビアねたを2つ。 ネタ本は、しつこく引用した Transgenderism and Intersexuality in Childhood and Adolescence: Making Choicesより。 引用は今日で最後。・ 「最初のポストオペMTFは、男に戻った。」ネタ部分の訳。 P157 最初の…

Skoptic syndrome・スコプティック症候群

酒ばかり飲んで日記を書くと、脳みそが腐るので、今日は勉強。 2004年10月17日の日記で「睾丸切除のみ希望するもの」については少し論じたが。「Skoptic syndrome」(スコプティック症候群)なる概念があるらしい。 日本では知られていないようなので、紹介…

「自分の顔が許せない!」

「自分の顔が許せない!」を読む。 「美容整形の女王」中村うさぎと、「顔にアザのあるジャーナリスト」石井政之の対談。石井氏の著書はこれまで、「肉体不平等」「文筆生活の現場」を紹介し、これで3冊目か。Amazonの読者書評では、ぼろぼろに叩かれているが…

宮台真司

ミーハーなもので。 JASEの、渋谷知美さんがしきる宮台真司トークセッションを聴きに行く。 会場は60人ほどで満員で、若い女性も多く、さすがの人気。 トークは正直かなりぬるかった。 教祖様の話を聞く信者たちという感じで。しかし、質疑応答の質問者が、 …

「ヒジュラ―インド第三の性」

インド帰りということで本棚にあった「ヒジュラ―インド第三の性」 を読み直す。 この本、昔読んだ気もするが、その時は、適当に斜め読みしていた。熟読すると、やはり興味深い。 以下、気付いたことメモとコメント。・ ヒジュラは外性器切除をした、元男性が…

東京地裁司法クラブ記者会見

東京地裁2階 司法記者クラブ 惕時。 gid.jp記者会見。テレビカメラ:TBS、テレビ東京 記者:11名、写真撮影していたもの2名。 なじみの顔はなく、純粋に記者クラブのメンツと思われる。壇上:山本蘭、藤崎はるか、山田ナナ10月末現在 申立100、許可52、審理…

当院GID(性同一性障害)クリニック受診者の性指向と同胞内順位について

精神神経学雑誌2004.106.10.P1337 を読んでいたら。第105回北海道精神神経学会の中に、17.当院GID(性同一性障害)クリニック受診者の性指向と同胞内順位について 小野澤淳 (札幌医科大学神経精神科)という演題発見。MTF24名を調べたところ、同性愛(男性…

性指向別の性同一性障害5

だいぶ間隔があいたが。 ここが面白いところだったので。 しつこいがここでいう同性愛TSとは、MTFなら、男性が好き、FTMなら女性が好き、を指す。 11月10日の続き。 Transgenderism and Intersexuality in Childhood and Adolescence: Making Choicesより。 …

法律時報 学会回顧

早いものでもう12月。 というわけで法律時報12月号恒例の「学会回顧」。100pの、「民法/家族法」にも、特例法、同性婚関係あるが。「ジェンダーと法」のP310「八 セクシュアリティ」が詳しい。前略 >赤杉康伸=土屋ゆき=筒井真樹子編『同性パートナー』(…