受験生時代、小論文には絶対的自信があったが。(受験科目に小論文はなかったけど)。
最近は、悩ましいお題が多くて悩ましい。
某所へICD11についてのコメントを表明しなければいけなくなり。
既報の通り、ICD11では、gender incongruenceと言う名で、精神疾患でも身体疾患でもない第3の場所への分類が提案されている。
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20120804#p1
正直、「GIDは身体疾患だ」と言う主張は珍説だと思っていたが。
この第3案は了解可能だ。
で、globalではなく日本的視点から考察。
保険適用
通院精神療法はその根拠を失うが、随伴する抑うつや不安への治療と言う観点からは対応可能だろう。
ホルモンや手術は自費なので、関係ないが、今後の保険化請求運動としては、精神疾患でないほうがロジックとしてやりやすいか。
ガイドライン
現在でも、精神療法は必須ではないし。
やや精神科の比重が下がるかもしれないが、精神科と身体科がコラボして、診断、治療を行うと言う大枠に影響はないだろう。
特例法
大枠に影響なし。
障害者年金・手帳
精神疾患を理由に年金や手帳を得ようとすることはその根拠を失う。
ただ必要なレベルの人は、うつ病など、別の疾患名がつくだろうから、実質的影響は少ない。
当事者個人
精神疾患であることに嫌悪があった人もいるのでプラスだろう。
社会
日本では、すでに「心と体の不一致」というGI的理解が主であり、精神疾患としての社会的理解ではないので、あまり影響はないか。
ただ一部には「精神疾患なら、なぜ、心を変えない」と言う主張の人もいるので、そういった点ではプラスだろう。
と言うことで全体としては、デメリットはあまりなくメリットはあるので、賛成すべきかと思う。