experienced genderは「実感した性別」と訳すべきだった。

原点に立ち返り、「experience」の意味を調べなおした。
基本単語なので、条件反射的に「経験する」「体験する」と訳してきたが。


あらためて、英英や英和を見ると、feel、感じる、という意味もあることに気が付いた。
つまり、
出来事を「experience」すれば、それは「経験する」「体験する」ことだし、
感情・感覚を「experience」すれば、それは「感じる」という日本語訳になる。
experience pain 痛みを感じる
experience delight 喜びを感じる。


さらにprogressive英和によれば、that節が続く場合、
「身にしみてわかる」という意味もあるようだ。


つまり、experienced genderを、「体験されたジェンダー」と日本語訳したから意味が分からないものとなったのであり、「感じたジェンダー」であれば、理解しやすい。
「身にしみてわかる」という意味もとりいれ、「実感したジェンダー」とすれば、意味も明瞭ではなかろうか。


DSM-5は、時すでに遅しだが、ICD-11の日本語訳は、こちらの訳語でなんとか手を回したい。