DSM-5 性別違和 診断基準 日本語訳(決定版)

青年および成人の性別違和
A. その人が体験し、または表出するジェンダーと、指定されたジェンダーとの間の著しい不一致が少なくとも6ヶ月、以下のうちの2つ以上によって示される。
(1)その人が体験し、または表出するジェンダーと、第一次および/または第二次性徴(または若年青年においては予想される第二次性徴)との間の著しい不一致。
(2) その人が体験し、または表出するジェンダーとの間の著しい不一致のために、第一次および/または第二次性徴から解放されたい(または若年青年においては、予想される第二次性徴の発達をくい止めたい)という強い欲求。
(3) 反対のジェンダーの第一次および/または第二次性徴を強く望む
(4)反対のジェンダー(または指定されたジェンダーとは異なる別のジェンダー)になりたいという強い欲求
(5) 反対のジェンダー(または指定されたジェンダーとは異なる別のジェンダー)として扱われたい強い欲求
(6) 反対のジェンダー(または指定されたジェンダーとは異なる別のジェンダー)に定型的な感情や反応をもっているという強い確信


B. その状態は、臨床的に意味のある苦痛、または、社会、学校または他の重要な領域における機能の障害と関連している。


該当すれば特定せよ:
性分化疾患を伴う(例:252.2、[E25.0] 先天性副腎過形成、または259.50[E34.50] 男性ホルモン不応症候群などの先天性副腎性器障害)
コードするときの注:性別違和とともにその性分化疾患をコードせよ


該当すれば特定せよ:
性別移行後:その人は自分の望むジェンダーとしての恒常的生活へ移行しており(法律上の性別変更の有無を問わない)、少なくとも一つの医学的性転換処置、または治療計画、すなわち、自分の望むジェンダーを確立させるための定期的な性転換ホルモン治療、または性別適合手術(例:出生時が男性の場合の陰茎切除や腟形成、出生時が女性の場合の乳房切除あるいは陰茎形成)を行った(または、準備している)


DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル

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