ダ・ヴィンチの絵画には2種類ある。
傑作と駄作だ。
モナリザ、最後の晩餐など、傑作については明日以降書くことにして。
今日は駄作について。
駄作の代表は、たとえば、10月2日に貼り付けた、「ジブネラ・デ・ベンチ」。
ほかにも、ダ・ヴィンチの作品がずらっとあるこのサイトでいえば、「白テンを抱く婦人像」とか、「貴婦人の肖像」とかが、駄作シリーズ。
共通項があって、全て実在女性の肖像画。
その表情のやる気のなさから、
>レオナルドには恋愛や結婚の経験はない。レオナルドにしてみれば姿形で男女が理解できても、あるいは「こころ」で女性を感じることができないタイプだったのかもしれない。
と突込みが入り、「自閉症スペクトラム?」と思われてしまう。
でも、傑作シリーズとなんでそんなに違うかなあ、というのも疑問。
その疑問に答えてくれてのは、(というか、うすうす気がついていたが)、「2時間のモナリザ」。
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P100
>視線は決まって冷淡そのものである。
>よほどレオナルドは女性が嫌いであったらしい。
なるほど、がってん。
要するに、ダ・ヴィンチは女性が嫌いだったから、女性肖像画を描くとやる気のなさというか、冷淡さというか、ネガティブな気持ちが出て、駄作を書いたというわけである。
しかし、この気持ち、単にダ・ヴィンチが男性に性指向が向いていたからということでは説明がつきにくい。
やはり、自分がなりたくてもなれない女性に対して、羨望とか嫉妬とか、そういう気持ちがあったのではなかろうか。
あと本筋とは関係ないが、「2時間のモナリザ」には、116ページに面白いことが書いてあった。
ダビデ像は、本来下から見上げるようにできていると。
というのも、ちょっとまえ、渋谷知美さんが、JASEで「男の彫刻のペニスはしょぼい」という話をしていて、ちょいと議論になったことがある。
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200503090000/
で、代表として、ダビデ像が槍玉にあがったのだが。
確かに正面から見ると、ダビデのペニスはしょぼいのだけど、「2時間のモナリザ」に載っていた、下から見上げる写真だと、結構立派なペニスに見えるのである。