性指向別の性同一性障害1

昨日の続き。
今日からは、性指向別のGID亜型分類。
いろいろ議論のあるところではあるが。
日本でまとまった文献読んだことないので翻訳してみる。
ここでは、TSの「同性愛」とは、MTFなら、男性が好きになることなので、要注意。

Transgenderism and Intersexuality in Childhood and Adolescence: Making Choicesより。

67p

以下翻訳

大人のGIDは均質な現象ではない。
1918年、Hirschfeldは、crossdresserを5つの亜型に分類した。
彼の推定では、crossdresserの35%が同性愛、15%が両性愛、35%が異性愛であった。
(混乱を招きかつ不幸なことだが、TSに関する多くの医学文献においては、同性愛、異性愛という言葉は、性別違和のない人たちと同様に、TSについても用いられる。すなわち染色体上、同じ性別に性的魅力を感じれば同性愛、反対の性別に対してであれば異性愛が、TSに対しても、用いられる。)
彼は、残りの15%は、アセクシュアルのケースもあるものの、ほとんどはautomonosexuals(自分自身を女性として考えることで、性的に興奮する男性)だと考えた。
その後、他の研究者によっても、男性の性別違和者に対しての分類が試みられ、類似の分類が提唱された。
その分類数には違いがあったり、割合にも違いがあったが、同性愛型については、ほぼ同様のものが提唱された。

Blanchardは同性愛ではないタイプと同性愛型の様々な型の分類を行い、それぞれの型の違いを調査した。
彼の結論では、同性愛でないタイプのものたちは、同性愛型と比較し、お互いに類似していた。
彼の推測では、同性愛でない性別違和は、autogynephiliaという単一の障害が基盤にあるものと思われた。
Autogynephiliaの特徴は、自分が女性と考えることで性的に興奮しやすい傾向であり、しばしば女装に関する性的興奮が起きる。


明日以降に続く。