性指向別の性同一性障害2

おとといの続き。
念のため繰り返し書いておくが、ここでの「同性愛TS」とはMTFなら、男性に性的に惹かれる人、FTMなら女性に惹かれる人。
今日の部分はもっぱらMTFについて。

Transgenderism and Intersexuality in Childhood and Adolescence: Making Choicesより。

以下訳。

 男性の同性愛TSと同性愛でないTSとでは女装中の性的興奮の報告が違うようだ。
 同性愛TSでは性的興奮経験を述べるものは少ない。
 しかし、同性愛でないTSは多くが性的興奮経験を認める。
 さらに同性愛TSは、同性愛でないTSと比較し、初診時年齢が若く、より女性的な自己像で、女性であると想像することにより性的興奮をすることが少ない。

 LeavittとBergerは別のサブタイプ間の違いを見出した。
 2つの性的に活発な群(ひとつの群は性行動中ペニスを使い、もうひとつの群は使わない)は、性的に禁欲な群と比較し、成長期においてより男性的であり、より情動面の障害を示した。

 性転換の後悔に関しては、同性愛TSは、同性愛でないものと比較し、後悔することが少ない。
 この2群では、身長と体重に関しても違いがある。
 同性愛TSは、同性愛でないTSと比較し、背が低く、体重が軽く、身長比の体重が軽い。
 また、同性愛TSは一般男性と比較しても、背が低い。
 このことは、この2群間で、思春期発現に時期に違いがあるからかもしれない。


続きは明日以降。