「いい人」という着ぐるみ

酩酊により抑制が欠如し、普段、抑圧されている願望が現れるとしたら、草なぎ君は露出願望があったのかもしれない。
露出行為は、ゆがんだ形での男性性の発露や、自己愛的な注目欲求が、その動機に隠されているとも言われる。
そう考えると、草なぎ君も当てはまるのかもしれない。
売れている芸能人であることより、男性性の発露や、自己愛的な注目欲求は満たされそうにも思われる。
しかし、SMAPメンバーのなかでは「いい人」キャラ。
5人の中で、一番目立たず、男性性を発揮しないことで、その役割を果たすことになる。
それはジャニーズグループの伝統で、ふっくん、よっちゃんの系譜だ。(最近のは知らないけど。)
本来のキャラが「いい人」かどうかは関係ない。
見た目が地味なことより、ほかを引き立たせることが存在理由となり、「いい人」という着ぐるみを着させられ、そのキャラを演じなければいけない。
いい人キャラの内面では、行き場を失った、男性性の発露願望や注目欲求のマグマがたぎっていたのかもしれない。
その結果、脱抑制時には、たとえ、ギャラリーはいなくても、露出的にはだかになったのでは。
彼は天に向かって自分の男性性を示していたのだ。
「裸で何が悪い」
と言う名言は、「本当の自分で何が悪い」と言う彼の魂の叫びのようにも聞こえる。