クルンテープの日々4.サバイ

annojo2006-11-02

「First Asia Oceanic Congress of Sexology - FAOCS (9th Asian Conference of Sexology)」開始。
http://www.cottisa.org/index.php?option=content&task=view&id=61&Itemid=10


インドのKothari先生は相変わらず元気。
Colemanはさすがにアジアの同性愛事情にも大変詳しい。


で、その後のシンポジウムでいきなりの出番。
特例法について。
手抜き発表であったが、質問は3人からあった。


Q:保守的な日本で、なぜ性別変更可能な法律ができたのか。(フィリピンの男性医師から)
A:第1に.医学的問題であることを強調した。
第2に、要件が厳しいため、家庭の価値を重視する保守的な政治家からの反対もなかった。


Q:精神科医を診断しないで手術を受ける人は、その他の心理カウンセリングもうけていないのか。(クロスドレッサーの発表をしたアメリカ人女性カウンセラーから)
A:おそらくカウンセリングは受けずに直接、ホルモン療法や手術を行っている。


Q:性別変更後の社会の受け入れはどうか。(タイの女性から)
偏見もあるが理解は進みつつある。


その後、取材に来ていたonline magagineの記者から、「興味深い内容だったので、abstractを投稿してほしい」といわれ、ちょっと喜ぶ。


夜、お偉方の食事会に参加する羽目に。
席の隣は、香港のNg教授。
面識はあるのでちょっとほっとする。
とはいえ、話題に困り、沈黙していると、Ng先生はその隣の北京大学の先生と北京語で話し出すし、困った困った。
そういえば、「あのネタがあった」と思い出す。
漢字ネタ。
「なぜ、中国語では『同性恋』なのか」
「『愛』はspiritualな意味。『恋』はeroticな意味。でも、sexual orientationには精神的な部分もあるから、どちらでもよいのでは」


「『同志』とは」
「もともと、共産党の言葉から来ている。それが転じてhomosexualで用いているが、ちょとpoliticalすぎるかもね」


さらに、Ng先生も調子が出てきたのか、こんな会話も。
「香港では、masturbationは自慰、自涜、手淫の3つとも使う。自慰が一番いい意味だが。」
「日本でも3つとも使うが、自涜、手淫は古い用語で、現在は自慰がメイン。」
ちなみに、北京では、自慰を使っているらしい。


で、その後は
「2000年のアジア性科学会で、Ng先生がシンポジストをしたシンポジウム『トランスセクシュアルの医療と法律』がきっかけとなり、特例法ができた」という話をすると、
「それは、実にインパクトのあるシンポジウムだった」
と喜ばれる。


そんなこんなでお開きに。

写真はカラオケでご機嫌なNg先生。


夜、疲れた体をいたわるべき、マッサージ1時間を。
気持ちよすぎて、開始まもなく寝てしまい、起きたら終わっていた。
まあ、サバイ、ということで。