6月4日(土)
A会場
11:30 〜 12:20
会長講演
「私がGID診療に取り組んだ理由」
山口悟
230人くらい。
「大学時代はヨットでインターハイ出場」「医者になってイタリア留学」など、もてそうなエピソード満載の自分史でした。
12:20 〜 13:20
トピック
「GID診療の健康保険適用について」
【参加者】中塚 幹也 (岡山大学大学院保健学研究科)
【参加者】南雲 吉則 (医療法人社団ナグモ会 ナグモクリニック)
【参加者】針間 克己 (はりまメンタルクリニック)
【参加者】福田 亮 (フクダクリニック)
200人くらい。
中塚:保険適用に動いているが、厚労省がなかなか厳しく。ブラジルでは、2年間のカウンセリングのあと、保険適用でSRS。
南雲:乳房の治療で、特定の医療機関だけ保険適用という話があったこともあったが、保険適用から外れる医療機関からの反対で実現しなかった。精神科医のつくったガイドラインに形成外科医が従うというのにも、疑問を感じることがある。
針間:総論としては賛成だが、誰が保険適用の対象というのが難しい。ブラジルのように2年間のカウンセリングを義務付けるというのか。ガイドラインに沿った、というのも定義が難しい。あるいは逆に保険病名さえつけばよい、というのであれば、RLEがまったくなく、生活保護で生活していても、治療費が無料なのでSRSを受けるというケースも起こりうる。
福田:ホルモン療法に関しては、自費でも治療費はそれほどしない。個人差が大きいホルモン療法が、保険適用化されると、画一化された治療を強制されることになる。また、保険使用によって、通院が会社等に知られるのを嫌がる人もいる。
フロア:山本(沖縄、山本クリニック):保険適用されれば、治療機関が増えるのではないか。
13:20 〜 14:20
シンポジウム1
「生殖医療の現状と問題点」
【座長】花井 一夫 (犬山中央病院産婦人科)
【座長】富山 達大 (大阪ニューアートクリニック)
性同一性障害と生殖医療
【演者】石原 理 (埼玉医科大学医学部産婦人科)
性同一性障害カップルにおける非配偶者間人工授精
【演者】久慈 直昭 (慶應義塾大学医学部産婦人科学教室)
生殖補助医療技術の最新知見
【演者】香川 則子 (加藤レディスクリニック)
200名ほど。
あまりよく聞いてなかった。
14:20 〜 15:30
シンポジウム2
「DSM5案の診断基準に見られるGID概念の将来」
【座長】針間 克己 (はりまメンタルクリニック)
【座長】平田 俊明 (しらかば診療所)
性同一性障害の診断の歴史と操作的診断基準
【演者】中根 秀之 (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
理学・作業療法学講座 作業療法学分野)
トランスジェンダー現象の「脱・病理化」をめぐる議論の動向
【演者】東 優子 (大阪府立大学人間社会学部 社会福祉学科)
性別を越えて生きることは「病」なのか?
【演者】三橋 順子 (群馬大学医学部)
220人ほど。
中根:歴史。DSM5では「gender dysphoria」。ICD11案は今のところは、現在のものと変わらないが、今後の変更の可能性あり。
東:海外では、当事者は脱病理化への動きあり。最大の国際学会であるWPATHでさえ、用語として「トランスジェンダー」を多様
し、脱病理化に向けた動きが確実に見られる。
三橋:最近の学生は、「性同一性障害はなぜ病気なんですか」という疑問を持つ。金八、ラスフレの影響や、身近に当事者がいたりする影響か。
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/201106040001/
フロアからは、保険適用の絡みもあるし、精神疾患でなく、身体疾患という理解でよいのでは、という複数の意見あり。
15:30 〜 16:40
シンポジウム3
「特例法の現状と問題点」
【座長】佐藤 俊樹 (さとうクリニック)
【座長】山本 蘭 (一般社団法人 gid.jp 日本性同一性障害と共に生きる人々の会)
特例法の現状と問題点 -医師の立場から-
【演者】康 純 (大阪医科大学 神経精神医学教室)
特例法における性別変更要件の見直し
【演者】渡邉 泰彦 (京都産業大学 法科大学院)
約200名
康:これまでに診断、FTM816名MTF461名、戸籍診断書FTM94、MTF48名。
ナイテキのみ:2名、沖縄で却下→大阪で許可。3名、京都で却下、大阪で許可。
病歴、2行程度のいい加減な診断書で許可された例もある。
渡邊:最近のドイツ、オーストリアの判例。非婚姻要件、手術要件を不要との判決。
フロア:針間:いい加減な診断書で、却下、取り下げ、他の医師により書き直した例もあり。裁判官がしっかり診断書を見ることが必要。
ナイテキのみでの約250例、却下例は自分にはない。