「私が私であるために」

ドラマ「私が私であるために
鑑賞。
http://www.ntv.co.jp/d-complex/contents/20061010_m.html

 心と身体の性別が生まれながらにして異なっている『性同一性障害』――このドラマは、心は女性だが身体は男性で生まれてきた1人の“女子大生”の辛く苦しい戦いを描いた作品である。医師から、性同一性障害と診断された主人公は性転換手術を決意するが、職人の父親が、主人公を跡取り息子として考えていたこともあって大反対。さらに、主人公の周辺で様々なトラブルが発生し、家族同士の意見の食い違いで家庭内は大混乱に陥る。
 果たして、“私が私であるために”と決断した主人公の願いは叶えられるのだろうか。これまで偏見と差別に苦しめられてきた性同一性障害の人たちにスポットを当てた社会派ドラマ。

 大学のキャンパスの仲間にも自分の身体の秘密を明かしていない、性同一性障害の“女子学生”朝比奈ひかる(相沢咲姫楽)。医師から、性別適合手術〈性転換手術〉を行うためには家族の協力を取り付けることがベストとアドバイスされるが、ひかるにはその勇気がない。ひかるの家族は、造園業を営む職人の父・誠一(橋爪功)、母・典子(竹下景子)、OLの姉・いぶき(浅見れいな)の3人。このうちの誠一が、ひかるの女装すら認めない、ごく一般的なオヤジだったからだ。同じ障害を持つミュージシャンの蓮見凛(中村中)と知り合い、勇気をもらったひかるは、ようやく誠一の説得を決意する。だが、そんなひかるの前に、次々と高い壁が現れて――。
 大学の3年に在籍しマジック研究会で活動している“女子学生”の朝比奈ひかる(相沢咲姫楽)には、友達にも明かせないある秘密があった。実は、ひかるは、心が女性なのにもかかわらず男性の身体で生まれてきた、いわゆる『性同一性障害』だったのだ。相談した産婦人科医・田村(原日出子)の話によると、ひかるが女性の身体になるには、精神科医のカウンセリングで正式に性同一性障害と診断され、ホルモン療法、そして、最終的に少なくても150万円はかかる性別適合手術〈性転換手術〉という手順となる。田村から、家族で話し合いこの障害にみんなで取り組むのがベストだ、とアドバイスされたひかるは、辛く苦しい戦いを決意した。

 ひかるの家族は、父親で仕事一筋の造園職人・誠一(橋爪功)、優しい母親・典子(竹下景子)、気のいいOLの姉・いぶき(浅見れいな)の3人。以前、ひかるのことで一家は引っ越ししたことがあったが、今はひかるの状況を知る人は、近所にいない。いぶきは、2年前から一人暮らしをしている“妹”の将来を心配して、時々姿を見せていた。
 ある日、ひかるは、児童養護施設の子供たちにマジックを見せたことから、保育士の森村智(中村俊介)と仲良くなった。元カレ・武居亮太(鳥羽潤)に捨てられた後だっただけに、ひかるは嬉しさを隠し切れない。そんなひかるの胸の内を鋭く見抜いたのは、友達ではなく、何と2度程しか顔を合わせたことのないストリートミュージシャンの蓮見凛(中村中)だった。ひかるが性同一性障害だと言い当てた凛は、自分も同じだったと告白。ウジウジしているひかるを見かねて、私たちは自分で決め自分で前に進むしかない、と勇気付けた。

 凛の言葉に力を得たひかるは、手術を受けたい旨をいぶきに相談。いぶきの提案で、誠一の誕生日に、そのことを告げることになった。ひかるは、当日、典子、いぶきと共に心を込めてお祝いの料理を作る。だが、ワンピースを着て化粧をしているひかるを見た誠一は、一言も話を聞かずに激怒して家から出て行ってしまった。ひかるが生まれた時、跡取り息子が出来た、と大喜びしていた誠一。キャッチボールがしたい、男同士で酒を飲みたい、男の生き方を教えたい――それらが全て叶わぬ夢となった誠一の寂しさは、例えようもなく大きかったのだ。
 いぶきが会社の同僚・殿村一輝(青山草太)と婚約する中、ひかるは、CDデビューすることになった凛から、智とのことを聞かれた。智との交際は順調に進んでいたのだが、ひかるは、今ひとつ勇気がなくカミングアウトしていなかった。これを知った凛は、家出し水商売までしてようやく“女の身体を取り戻した” と辛い過去を告白。なりたい自分になるためには死に物狂いで頑張れ、とひかるの尻を叩いた。

 やがて、精神科医・渡部(名高達郎)のカウンセリングで正式に性同一性障害と診断されたひかるは、周囲に自分の状況と思いを明かそうと決意。手始めに、大学の仲間に告白した。だが、智に関しては、意外なことからトラブルになった。元カレ・亮太の妻・あゆみ(雛形あきこ)が、ひかるの秘密や夫との関係を知り、嫉妬の余り、悪意を込めて智に告げ口したのだ。突然の話に混乱した智は、ひかるに事実関係を質した後、「騙されていた」と言い残して姿を消してしまった。
 そんな中、ひかるのことを知った両親の意向を受け、一輝が婚約を破棄したことから、朝比奈家は大混乱となった。話を聞いて激怒する誠一。ひかるのせいだと泣き叫ぶいぶき。そこで、ひかるが、火に油を掛けるように、どうしても手術をして女性の身体になりたいと言い出し、そのひかるを典子がかばったため、収拾がつかなくなったのだ。怒号が飛び交う中、自分がみんなを不幸にしたと謝るひかるは、「私を殺して!」と絶叫して――。


最初のうちは。
「初診で診断もしてないのに、産婦人科医が『体を変えるしかありません』とは。ありえねえ。」
とか。
「ホルモン療法開始前で、ノンカムアウトでフルタイムで完全パス状態?ありえねえ」
とか。
「さすが、中村中さま、オーラでまくり。」
とか。
気楽に突っ込みしながら見ていたが。


途中から、「性同一性障害って何?」が映し出され始めて、どきどきしだす。
正直、最近、自分の姿がテレビに映っても、なんとも思わないけれど、自分の本がテレビに映ると異常に興奮する。


で、後半戦は結構感情移入してみていたけど。


「雛形あき子は、人格障害の演技は、相変わらずうまいなあ」とか。


精神科医は、名高達男がやっていた。
「そういえば、名高達男が昔婚約破棄した、西尾かおると、昔あったことあるけど、元気にしてるかなあ」とか。


で、最後は植木のたとえもよく、橋爪父ちゃんが、いい感じでした。


全体としては、青空が印象的な作品でした。


ちなみに主演の相沢咲姫楽さん、ホームページが閉鎖しているようで。
テレビ主演も何かと大変なんだなあ。


0時7分現在、2時間でアクセスが1万超えている、すごすぎ。
せっかくなので、初めてきた方も、コメントに感想でも書いてくださればありがたいです。


「友達の詩」の歌詞は以下参照。
http://d.hatena.ne.jp/annojo/20060930/p1

友達の詩(1万枚限定生産盤)

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性同一性障害って何?―一人一人の性のありようを大切にするために (プロブレムQ&A)

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