一方的な雇用契約打ち切りは不当 性同一性障害の男性提訴

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610110046.html
朝日新聞
一方的な雇用契約打ち切りは不当 性同一性障害の男性提訴
2006年10月11日
 勤め先が雇用契約を一方的に打ち切ったのは不当だとして、約3年前に「性同一性障害」と診断された大阪府内の元契約職員男性(50)が雇用先の社会福祉法人大阪市西成区)を相手取り、雇用継続の確認と慰謝料など計約320万円の支払いを求める訴訟を11日、大阪地裁に起こした。男性は「障害を理由に職場で排除されたと感じた。同じ障害を持つ人のためにも泣き寝入りはよくないと思った」と話している。
 訴状によると、元契約社員は03年末、専門の医療機関性同一性障害と診断され、治療を受けながら女性として生活している。04年9月、大阪市から「野宿生活者巡回相談事業」を委託されていた団体に採用され、05年4月以降は事業を引き継いだ社会福祉法人と半年更新のアルバイト雇用契約を結んだが、今年3月に更新を拒否されたとしている。
 元契約社員側は、職場の上司から化粧や女子トイレの使用を禁止されたと指摘。同法人は契約打ち切りの際に障害について触れなかったが、元契約社員側は「同僚からは『男か女かはっきりしない人とは一緒に仕事をしたくない』と言われた」とし、同法人が障害を理由に雇用契約を不当に打ち切ったとしている。
 同法人の話 訴状が届いていないのでコメントできない。


http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20061011-102429.html
日刊スポーツ

性同一性障害の男性が雇用求めて提訴
 性同一性障害を理由に雇用契約を更新しなかったのは違法として、大阪府の男性(50)が11日、ホームレスらを支援する社会福祉法人「大阪自彊館(じきょうかん)」(大阪市西成区)に、地位確認と未払い賃金や慰謝料200万円の支払いを求め大阪地裁に提訴した。
 訴状によると、男性は04年初めに性同一性障害と診断された。同年9月、障害があり治療中であることを面接で明らかにした上で、有期契約のホームレス巡回相談員として採用された。
 しかし05年6月ごろから、業務時間中の女子トイレの使用や化粧を禁止され、同僚に「男か女かはっきりさせてほしい」と言われるなどの嫌がらせが続き、ことし3月に契約更新はしないと通告された。
 男性は約3年前から女性として生活しているといい、提訴後の記者会見で「(社会的な弱者を支援する組織で)排除された矛盾にやり場のない怒りがある。同じ障害のある仲間のためにも泣き寝入りはできない」と話した。
 大阪自彊館は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
[2006年10月11日19時10分]


関連サイト

セクシャルマイノリティ差別解雇裁判/Fighting against sexual harassment on precarious sexual minority worker!
http://japan.indymedia.org/newswire/display/2994/index.php