第7回GID研究会


http://gid.sakura.ne.jp/

出席者300名を超える。


9:35 開会の辞
第7回GID研究会会長 大島俊之


9:40 一般演題1-A(A会場)
座長 針間克己(精神科医


札幌医科大学付属病院GID性同一性障害)クリニック受診者の性指向と同胞内順位について
○池田官司、小野澤淳、菊地裕子、向裕加、小笠原雅美、橋本恵理、齋藤利和
札幌医科大学医学部神経精神医学講座

MTF49(homo21、hetero7、bi7、a4)(homoはここでは男好きのこと)
FTM92(homo79、hetero2、bi8、a3)(homoはここでは女好きのこと)
MTFのhomosexualのみ、有意に兄を持つ傾向がある。
平均兄数0.76
2005-03-16 - Anno Job Logも参照。

フロアより、原科先生、大月さんが「homo、heteroの使い方がおかしい」とつっこみ。
伝統的亜型分類では「homosexual transsexual」は、男が好きなのを指す、と一応followする。
ちなみに、DSM−IVTRではsexually attracted to males(男性に性的魅力を感じる)というような分け方をして、「homosexual」という議論を呼ぶ用語は避けている。


福岡大学病院における性同一性障害の治療
○浦島創、矢野里佳、西村良二
福岡大学医学部精神医学教室

来院者FTM33,MTF19
ホルモン療法開始。
SRSは形成外科が未経験なため、今後の予定は未定。乳房切除は大丈夫そう。


性同一性障害および性別違和をもつものの就労支援を考える
ハローワークとの連携を経験した症例をもとに−
○矢野里佳、浦島創、西村良二

「障害者窓口」で、就労活動。
「男性として就職後、女性としてパスしていくために」というように、パスをtransition(性別移行)と混同して用いていたので、一応指摘しておく。


福岡大学医学部精神医学教室
9:40 一般演題 1-B(B会場)
座長 東優子(ノートルダム清心女子大学 人間生活学科)


「おとこのこにうまれたおんなのこ」絵本の制作
−福祉科学生卒業制作を指導して−
野田文隆、高橋朋子、高瀬真規子
大正大学人間学人間福祉学科


性別違和感を持つ子ども達と保護者へのサポート活動
真木柾鷹
性は人権ネットワーク Est Organization


大学内におけるトランスの一例
京野 美夜子
大学大学院 経済学研究科 修士課程1年


10:40 休憩


10:50 一般演題2-A(A会場)
座長 陳慶祥(小野市民病院 内科)

性同一性障害エストロゲン受容体α、β遺伝子の関連解析
○大谷恭平1)、氏家寛1)、佐藤俊樹1)、中塚幹也2)、佐々木愛子2)
田中有史1)、太田順一郎1)、岡部伸幸1)、黒田重利1)
1)岡山大学大学院医歯学総合研究科精神神経病態学
2)岡山大学大学院医歯学総合研究科産科婦人科学

聞いていませんが、有意差のある結果は出なかったとのこと。
以下の研究をもとにしたものだったが。ˆÇ–ìäƒz[ƒ€ƒy[ƒW


MTF症例のホルモン療法の効果発現について
佐々木愛子1 )、中塚幹也1 )、野口聡一2 )、鎌田泰彦2 )、平松祐司2 )
1)岡山大学医学部産科婦人科兼ジェンダークリニック
2)岡山大学医学部産科婦人科


性同一性障害患者における陰茎形成術後に発生した
尿道皮膚瘻・尿道結石の1例
永井敦1)、坪井啓1)、久住倫宏1)、渡部昌実1)、石井和史1)
公文裕巳1)、筒井哲也2)、難波祐三郎2)、木股敬裕2 )
1 ) 岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学
2 ) 岡山大学大学院医歯学総合研究科形成再建外科


当院におけるFTMTSに対する乳房切除術術式
筒井哲也、難波祐三郎、藤津美佐子、杉山成史、徳山英二郎
中川彩、渡部聡子、渡辺敏之、木股敬裕
岡山大学医学部歯学部附属病院、形成再建外科


FTMSRSのファーストステージ、26名の分析
高松亜子、原科孝雄、青木繁、吉川嘉一朗、山口悟
大槻佑可子
埼玉医科大学総合医療センター形成外科


10:50 一般演題2-B(B会場)

座長 島津威雄(医師、元三重大学教員)


性同一性障害および性別違和をもつ者の「医療経験」に関する調査
野宮亜紀、北小路康美、東優子
TNJ:TSとTGを支える人々の会


性同一性障害とアスペルガ−症候群の合併した症例 −− 症例報告
櫻庭京子1)、広瀬啓吉2)、阿部輝夫3)
1)さくら草学園
2)東京大学
3)あべメンタルクリニック

質疑で。佐藤先生(岡山):アスペルガーGIDの合併例で女性ホルモン投与後、こだわりが減った感じがする。
阿部先生:MTFでは、対人関係の悪さ、運動音痴、部分的な飛びぬけた才能のある例は多い。もっとアスペルガーはいるのかもしれない。


性同一性障害者性別取扱特例法をめぐる当事者の評価
○鶴田幸恵1)、田端章明2)、石田仁2)、谷口洋幸2)、ESTO(Est Organization)
1)東京都立大学
2)中央大学

調査対象MTF25(男好き11、その他14)FTM40(女好き28、その他12)
12.1%が、「戸籍変更のためにやむを得ずSRSをしようと思う」


12:30 昼休み
13:25 総会(A会場)

来年は学会長、福岡大学精神科教授西村良二、3.19.福岡国際会議場
原科先生理事長お辞めに。新理事長は大島俊之先生。
新理事に、中塚先生(岡山大)、織田先生(関西医大)、池田先生(札幌医大)、高松先生(埼玉医大


13:40 シンポジウムI「若年層の当事者が直面する諸問題と支援」(A会場)
座長 土肥いつき(公立高校教員・セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク)


私学の現場から
川西寿美子(大阪府私立学校人権教育研究会)


関西の医療機関における若年層の当事者について
織田裕行関西医科大学精神神経科学教室)


性同一性障害」の生徒とかかわって
時谷千恵子(福岡県立若松商業高等学校
太田ひとみ(福岡県立水産高等学校

人権の時間に、全校生徒の前でカムアウト。
「金八」のビデオが、教師理解に有効だった。
質疑:FTM「当事者からみて、金八はおかしいところがある」


14:40 休憩
14:50 シンポジウムII「ガイドラインの今後」(A会場)
座長 康純(大阪医科大学 神経精神医学教室)


ガイドラインの再改訂に向けて −当事者の立場から−
野宮亜紀(TNJ:TSとTGを支える人々の会)


ガイドラインの今後について −一精神科医の立場から−
康純(大阪医科大学 神経精神医学教室)


ガイドライン第3版の概要
塚田攻(埼玉社会保険病院精神神経科

アラカルト方式(必ずしも、ホルモン、SRS の順番にこだわらない。)
倫理委員会の撤廃。
治療施設は自由に選べるように(海外も可)。


15:50 休憩


16:00 特別講演(A会場)
カルーセル麻紀
「モロッコで性転換手術した後、腸が腐って、自分で手術用具を持って、トイレの中で腐った腸をかき出した」
「戸籍変更診断書は新宿区のうつ病・統合失調症患者の心のケアを行う晴和病院 精神科・心療内科の広瀬先生に書いてもらった」
http://www.medical-tribune.co.jp/ss/2005-4/ss0504-4.htm


ロッコの医師は以下の日記参照のこと。
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週刊誌のコメントは、以下の日記参照のこと。
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16:30 シンポジウムIII「GID特例法に関する諸問題」(A会場)
座長 大島俊之(神戸学院大学 法科大学院


戸籍上の性別表記変更前後の一例
虎井まさ衛(「FTM 日本」主宰)
「結婚する」


あべメンタルクリニックにおける現状
阿部輝夫(あべメンタルクリニック
受診者FTM538,MTF634
オピニオン第2段階用、1st266、2nd79、第3段階用42
戸籍変更診断書 依頼90、完成37(FTM11,MTF26)、サインだけ18(FTM5,MTF13)、許可21


特例法の医療に与える影響
針間克己(精神科医
2004.12月末最高裁速報値
申立130、既済101、認容97、却下0、取り下げ4、その他0、未済29


GIDを巡る裁判実務上の諸問題
柴田義朗(医療事故情報センター理事長・弁護士)
http://www3.ocn.ne.jp/~mmic/SIBATA001.htm


海外のGID法とわが国の特例法
石原明(神戸学院大学法学部)


18:00 閉会の辞
第8回GID研究会会長


18:20 懇親会(3階レストランHalf Time)
170~180名ほど。
原科先生に花束贈呈。
石原明(神戸学院大教授定年退官)に花束贈呈。
会津里花さん歌「私のくにには山がある」(足踏みドン)など。
http://www.jackies.jp/


第7回GID研究会報告のあるサイト
伊東聡さま:http://www.geocities.jp/stshi3edgid/rp_gid_7.htm
三橋順子さま:http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200503200000/