カミングアウト

岡山の学会で気になってコメントしたのはこんな発表。
「子どもの時、カミングアウトできないのはどうしてか。カミングアウトすれば周囲からの援助が受けられ、思春期ブロッカーの使用もできるのに。。。『まだ自分が性同一性障害とはわからなかった』と答えた人もいた・・・」


私が思うに、「カミングアウト」の意味とは、先鋭的には戦う武器だ。
見えない存在から見える存在となり、社会を変えていく。
あるいはもっとマイルドな使い方でも、否定的で偽りの自分から、肯定的で本当の自分として、自己を明らかにし、家族や友人との新たな関係をつくっていく。
いずれにせよ、自己を確立したものが、周囲との新たな関係を築くための言葉だと思う。


しかし「子どものカミングアウト」では、自分が何者かもわかっていない。周囲に働きかけるのではなく、周囲からの援助を求める。
それだったら、「カミングアウト」でなく、「悩みの相談」くらいの言葉でいいと思った…。