「終身刑囚の性転換費用支払いを」、米連邦裁が州に命じる

http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE88402320120905?rpc=165
終身刑囚の性転換費用支払いを」、米連邦裁が州に命じる
2012年 09月 5日 13:58 JST
[ボストン 4日 ロイター] 米ボストンの連邦地裁は4日、マサチューセッツ州に対し、殺人罪で有罪となった男性受刑者が求めていた性転換の手術費用支払いを命じる判決を言い渡した。手術を受けさせないのは、受刑者が持つ憲法上の権利に違反すると指摘した。

裁判記録によると、この受刑者は幼年時から性同一性障害だったが、薬物更生施設で出会った女性カウンセラーと結婚。1990年に女性の服を着ているところを妻に見つかり殺害し、2年後に仮出所のない終身刑を受けていた。

受刑者は2000年、手術を認めるよう求め、マサチューセッツ州を相手に提訴。裁判所はこれまで、受刑者が手術のための診断を受けることは認めていた。

判事は、医療関係者が手術を勧めていたにもかかわらず、矯正局幹部がさまざまな口実で拒否したと指摘。受刑者はホルモン治療を受けているものの、なお重度の性同一性障害を持ち、精神的な苦痛が続いているとし、残虐で異常な刑罰を禁止した合衆国憲法の修正第8条に違反すると判断した。

http://www.cnn.co.jp/usa/35021366.html


性転換症の受刑者に性別適合手術を提供、米判決で州に命令

2012.09.05 Wed posted at 17:16 JST

(CNN) 米マサチューセッツ州の連邦裁判所は4日、性転換2 件症の受刑者に希望する性別適合手術を受けさせるよう、同州に命じる判決を言い渡した。同受刑者の精神的疾患を治療するには同手術しか方法がないと認定した。

判決などによると、ミシェル(元ロバート)・コシレク受刑者は1990年に妻を殺害した罪で終身刑を言い渡されて服役中。自分の男性性器を切除しようとしたほか、男性刑務所に収監されていた間に2度の自殺未遂を起こした。

マーク・ウルフ裁判長は判決の中で、コシレク受刑者にとって性別適合手術は「唯一の適切な治療法」だと指摘。「適切な治療を受けられず、憲法上の権利が長期にわたり侵害されている状況を正すために、これよりも身体的負担が少ない方法はない」とした。

コシレク受刑者の弁護人は判決を受けて4日、「判決に従って治療を受けられるよう、州刑務局が直ちに対応してくれることを期待する」と語った。

同性愛者の権利擁護団体の弁護士によると、性別適合手術を性転換2 件症の受刑者にとって必要な治療と認め、手術を受けさせるよう刑務所に命じた判決は初めてだという。

カリフォルニア大学が同州の受刑者を対象に実施した2009年の調査では、トランスジェンダーの受刑者が性的暴行を受ける確率は、受刑者平均の13倍に上ることが判明した。