性的少数者支援の国際基金設置へ 米政府、2億円余出資

http://www.asahi.com/international/update/1207/TKY201112070121.html
朝日 2011.12.7
性的少数者支援の国際基金設置へ 米政府、2億円余出資
 クリントン国務長官は6日夜、ジュネーブの国連欧州本部で演説し、同性愛者といった性的少数者の人権保護に取り組むNGOを支援するため、国際基金を設置すると発表した。米政府が300万ドル(2億3千万円)を出資する。

 12月10日の「世界人権デー」を記念した特別演説で、クリントン氏は「性的少数者は、西洋の発明ではなく人間の現実だ。文化や政治、宗教を理由に迫害することは、人権の侵害に他ならない」と強調した。各国へも基金への参加を呼びかけた。

 国連人権理事会は今年6月、性的指向を理由にした差別や暴力に「重大な懸念」を表明する決議を採択した。クリントン氏は国連史上初めて、性的少数者の人権を認めたこの決議に触れ、「(性的少数者の)みなさんは、独りではないと知って欲しい」と呼びかけた。(ジュネーブ=前川浩之)




http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201112070075.html
「同性愛者の権利は人権」=国際社会に擁護推進訴え―米長官2011年12月7日15時6分



 【ワシントン時事】クリントン国務長官は6日、ジュネーブの国連欧州本部で10日の世界人権デーを前に演説し、「同性愛者の権利は人権であり、人権は同性愛者の権利だ」と宣言、同性愛者など性的少数者の権利擁護に向けた国際協調を呼び掛けた。

 一方、オバマ大統領は6日、米政府の関係省庁に対し、外交政策や対外援助を通じて性的少数者の人権擁護の推進を指示する覚書を出した。人権問題を外交の柱に掲げるオバマ政権が、性的少数者を迫害する国々に改善を迫っていく姿勢を鮮明に打ち出した形だ。

 クリントン長官は演説で、同性・両性愛者や身体的な性と自身の性認識が異なるトランスジェンダーなど「LGBT」と呼ばれる性的少数者の保護が「今日残された人権課題の一つ」と言明。世界中でLGBTが違法な存在として逮捕・処刑されたり、暴行を受けて殺害されたりしていると懸念を示した。

 また、宗教や政治上の理由で多くの国にとって繊細な問題である点に理解を示しつつ、「LGBT市民の人権を認める地球規模の合意を達成するため、努力しなければならない」と訴えた。 


時事通信社


http://www.cnn.co.jp/usa/30004847.html
米政府、同性愛者の人権保護を世界に訴え 対外援助てこに
2011.12.07 Wed posted at: 13:24 JST


(CNN) 米国のクリントン20+ 件国務長官は6日の国連人権理事会で、世界各国に向けて同性愛者の人権保護を呼びかける演説を行い、「同性愛者の権利は人権であり、人権は同性愛者の権利だ」と訴えた。これに先立ちオバマ大統領は同日、すべての米政府機関に対し、対外援助を利用した同性愛者の人権保護推進を促す大統領令を出した。

いずれも12月10日の「人権デー」に合わせた行動となる。クリントン20+ 件長官の演説では同性愛者の人権が守られにくいアラブやアフリカなどの国々を前に、同性愛者やバイセクシュアル、トランスジェンダーの人権は普遍的なものだと強く訴え、同性愛を法律で禁止したり、同性愛者に対する差別を容認したりしている国を批判。宗教や文化は同性愛者に対する差別や暴力の言い訳にはならないと述べ、「性的指向を理由とした暴力や殺害は人権侵害に当たる」と強調した。

オバマ大統領が発表した大統領令では、米国が対外援助を行うに当たり、その国が同性愛を禁止していないかどうかや、同性愛者に対する処遇などを考慮するとした。

クリントン20+ 件長官はまた、300万ドルの基金を創設し、同性愛者の人権保護活動を行っている市民団体や非政府組織の支援に充てると発表した。

国連人権理事会も徐々に同性愛者の人権保護を推進する姿勢を強めており、3月には85カ国の賛成で、同性愛者の人権に関する声明を採択している。

国務省によれば、アフリカのナイジェリアでは同性愛を禁止する法律が提案されているほか、ウガンダでは場合によって死刑も定められているという。