同性愛公表の尾辻議員、国会初質問「社会変える契機に」

朝日新聞
同性愛公表の尾辻議員、国会初質問「社会変える契機に」
http://www.asahi.com/politics/update/0529/TKY201305290400.html
 「エイズウイルス(HIV)感染は、社会で阻害された社会的弱者のあいだで集中的に増加している」(29日の参院沖縄北方特別委員会で)


 今月23日に繰り上げ当選し、同性愛を公表した日本で初めての国会議員となった民主党尾辻かな子氏(38)が国会で初質問に立った。質問時間を与えられたのは2日前。性的少数者の権利を高める活動をしている沖縄の仲間に電話で相談した。

 沖縄県は人口比で5番目にエイズ患者が多い。男性感染者の75%が男性間の性的接触で感染した――。厚生労働省などのデータを示しながら、尾辻氏は「感染拡大の背景に同性愛の男性の生きづらさがある。そういう方への予防を重点的にやるべきだ」と強調。山本一太沖縄・北方相が「正直に申し上げて知らなかった。勉強させていただきたい」と応じた。

 質問を終えると、「社会の周辺にある目に見えない問題だけど、私が取り上げて国会の議事録に残り、大臣も答弁した。社会を変える最初のとっかかりになったかな」と笑顔を見せた。(土佐茂生)