性別違和とDSM V:性同一性障害に関する米国精神医学特別委員会からの報告

6.17-20オスロで開かれたWPATH。
http://www.wpathoslo2009.com/filestore/Program_050609.pdf
私はさぼりましたが。
今後,DSMでどうなるかを知る上で重要な、
Peggy T. Cohen-Kettenisらによる、
Gender Dysphoria and the DSM V: Report from the APA Workgroup on Gender Identity Disorders
(性別違和とDSM V:性同一性障害に関する米国精神医学特別委員会からの報告)
スライド入手したので、適当に翻訳して適当に報告。


国際的調査
201団体に依頼し、43団体より返答。
日本からの返答はなし。


あなたの団体では、GIDDSMに残すべきだと考えますか?
いいえ:24
はい:9
わからない:10


削除すべき理由
人のアイデンティティを不当に病理化している
レッテルばりが、苦悩の原因となる
差別の道具となる(軍役や医学サービスから除外される)


残すべき理由
保険適用
法的擁護
他の精神疾患に誤診されない
研究用
トランスジェンダーサービスの向上
状態の正当化
書類の性別変更の根拠としてロビー活動しているところだ(キルギスタン


病名変更すべきか
はい:25
いいえ:8
わからない:8
無回答:2


名前の案
Atypical gender development
Biologic-psychologic sexual disparity
Brainsex/body discrepancy syndrome
Free to choice
Gender dysphoria
Gender expression deprivation anxiety disorder
Gender variance
Gender variant behaviour gender variant identity
Harry Benjamin syndrome
Incongruence between sex and gender
Multiple gender
Society-dystonic gender identity synthesis


調査の結論
多数が削除に賛成だが、合意はない。
同じ国の中でも意見は分かれる。
実用的理由が残すべき理由。
削除しない場合も、名前変更は望まれる。


特別委員会における討論点
GID精神疾患か、自然なバリエーションか。
GIDの精神病理の原因は、レッテルばりの結果だけなのか。
SRSは精神医学的治療なのか。
治療の保険適用。
DSMのどこに分類すべきか。
名前をどうするか。


GIDと同性愛との類似、相似点
ケアを受ける上での障害になる
医学化されることで社会的受容と承認を得る
疾患であることが、差別の正当化に用いられる。


現在の大人の診断基準の問題点
ジェンダーが一般的でない広範なスペクトラムに対応できない。
D基準が必要。
ポストオペの人を除外するのが不可能。


以上。
これ以上詳しいことは、今後行った人がどこかで報告するのを期待して。