let that bullet destroy every closet door

映画「MILK」の中のせりふ「If bullet should enter my brain, let that bullet destroy every closet door」の日本語訳について、コメントをいただいたので、私なりの解釈を。


まず「closet door」 。
同性愛者がカムアウトすることをcome out of the closetというので、closet doorはカムアウトしてない状態の象徴かと。
それをdestroyするわけです。
Letは「邪魔せず、好きなようにさせる」という意味で。


Milkが、暴徒化しそうになるゲイ達を、分別あるパレードへと誘導していたことを考えると、「私が死ねば、もはや遠慮は要らない、みないっせいにカムアウトせよ」と、いってるようにも思え。
あるいは、Milkはカムアウト主義だったけど、必ずしも周りはそうでもなかったことを考えると、「私が死ぬことで、それが契機となって、みな思い切ってカムアウトするんだ」と鼓舞しているようにも読める。
あるいは「私が死ぬことで、ゲイ・ムーブメントが進み、クローゼットに隠れる必要のない社会になればいい」という願いにも見える。
いずれにせよ、
「自分がたとえ殺されたとしてもゲイ・ムーブメントが終わるわけではない。それを契機に、あとに継ぐ多くのゲイたちによって、よりいっそうゲイ・ムーブメントが進展していくのだ。」
という意味だと思う。


まことに、凄まじい決意・信念だとしか言いようのない、不朽の名言だと思います。