トランスセクシュアリズムを中心とした性同一性障害の心理臨床

「トランスセクシュアリズムを中心とした性同一性障害の心理臨床:土橋功昌 臨床心理学第7巻6号807-817」
http://kongoshuppan.co.jp/dm/8042.html
を読む。


土橋先生は、福岡の小宮クリニックの臨床心理士の先生。
http://www.komiya.gr.jp/


あまり知られていないが、ガイドラインは心理職の役割もいろいろ明記しているのだが、それを熟読し、臨床心理士の果たすべき役割を論じていて、興味深かった。
またガイドラインに沿わないケースも実践的立場から論じていた。


症例も3つ出ていて興味深かったが。
症例1は、
>晴れて女性となった暁には、上京してモデルやタレントなどの仕事をしたいと考えている。


とあるが。心理職としては、現実検討の援助をもう少ししてもいいのかな、とちょっと思った。


また、3例とも中核群としていたが、
症例3は、30代までは性別違和が弱く,
男性としての職業、家庭生活で。
30代で性別違和強まり、性別移行開始、その後SRS、で。
セカンダリーなタイプで、中核群としては?と思ったが。


よく読むと、筆者は性転換症を中核群の意味で用いており。
確かに山内先生論文ではそんな図があった気もして。
そうなると、SRSをしたり、望めば、性転換症だから、中核群となり。
セカンダリーかプライマリーかは関係なくなり。
中核群とは何か、の見解は不統一だと再認識した。


中核群に関する過去の日記
http://www.harikatsu.com/nikka2/calen.cgi?mode=view&YMD=20040107&w=3