性同一性障害:性別変更2人の特別抗告を棄却…最高裁

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071029k0000e040033000c.html
毎日新聞奈良
性同一性障害:性別変更2人の特別抗告を棄却…最高裁
 性同一性障害GID)と診断され、戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めていた奈良県生駒市の会社員、森村さやかさん(47)と兵庫県尼崎市の同、大迫真実さん(51)=いずれも通称=の特別抗告について、最高裁は29日までに棄却する決定を出した。


http://mdn.mainichi.jp/national/archive/news/2007/10/29/20071029p2a00m0na037000c.html
Mainichi daily news
Supreme Court nixes transsexuals' bid to have gender officially altered
The Supreme Court has quashed the bid by two western Japan transsexuals to have their genders changed on their official family registers, court officials said Monday.
The nation's top court turned down the applications from Sayaka Morimura, 47, of Ikoma, Nara Prefecture, and Masami Osako, 51, of Amagasaki, Hyogo Prefecture, to be officially recognized as women.
Both Morimura and Osako were born male, but underwent sex change operations after being diagnosed as suffering from gender identity disorder. Though they both live entirely as women, their respective family registers both continue to list them as men.
(Mainichi Japan) October 29, 2007


http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007102900352
時事通信

2007/10/29-13:32 「子供なし」の条件は合憲=性同一性障害の性別変更で初判断−最高裁
 性同一性障害と診断されたものの、子供がいることを理由に男性から女性への戸籍上の性別変更を却下された兵庫県尼崎市の大迫真実さん(51)と奈良県生駒市の森村さやかさん(47)=いずれも通称=が申し立てた特別抗告について、最高裁は29日までに、棄却する決定をした。
 最高裁は決定理由で、子供がいないことを性別変更の条件とした性同一性障害特例法について「子のある者に性別変更を認めた場合、家族秩序に混乱を生じさせ、子の福祉の観点からも問題を生じかねないなどの配慮に基づく」と指摘した。
 その上で「合理性を欠かないから、国会の裁量権の範囲を逸脱せず、憲法の平等権などに違反するとは言えない」との初判断を示した。
 第3小法廷(田原睦夫裁判長)が19日付、第1小法廷(泉徳治裁判長)が22日付で決定を出した。


http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000722807.shtml
神戸新聞
最高裁も性別変更棄却 性同一性障害の男性
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2007/10/29

 最高裁は二十九日までに、性同一性障害GID)の会社員(51)=尼崎市=が戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう申し立てた特別抗告について「現行法は、憲法に違反するものとはいえない」などとして棄却を決定した。
 会社員は女性と結婚し一児をもうけたが、離婚。〇三年にGIDと診断され、性別適合手術を受けた。性同一性障害特例法は「現在、子どもがいない」ことなどを性別変更の条件としており、昨年十一月に神戸家裁尼崎支部に性別変更を申し立てたが、子どもがいることなどを理由に却下。大阪高裁に即時抗告したが棄却され、今年六月、最高裁に特別抗告していた。
 決定は特例法について「子の福祉の観点からも問題を生じかねないなどの配慮に基づくもので、合理性を欠くとはいえない」などとしている。
 会社員は「非常に残念な結果だが、今後も特例法の見直しを訴えていきたい」と話している。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/071029/trl0710291405008-n1.htm
産経
最高裁も 性別変更棄却
2007.10.29 14:05
 性同一性障害のため兵庫県尼崎市の通称大迫真実さん(51)が戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めた特別抗告について、最高裁第一小法廷は29日までに、子どもがいることを理由に棄却した。
 大迫さんは女性と結婚、子どもが生まれた後、離婚した。性同一性障害特例法は「現に子がいないこと」を要件としており、変更の申し立てを神戸家裁尼崎支部が却下、大阪高裁も棄却した。
 第一小法廷は「変更を認めた場合、家族秩序を混乱させ、子の福祉の観点からも問題を生じかねない」と指摘。代理人の大島俊之弁護士は「今後は法改正を目指したい」と話している


http://www.naniwa-j.com/pc/index.html
>なにわ太郎のつぶやき日記【ver3.0】
最高裁判所第一小法廷2007年10月22日決定
子を持つ性同一性障害の当事者による裁判の結果。

子を持つ性同一性障害の当事者による裁判の結果。

2007年10月19日に最高裁判所第三小法廷の決定(森村さん事件)、同月22日に最高裁判所第一小法廷の決定が出た(大迫さん事件)。いずれも、特別抗告を棄却。2つの決定文は同一で、次のとおり(原文のとおり)。

性同一性障害者につき性別の取扱いの変更の審判が認められるための要件として「現に子がいないこと」を求める性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項3号の規定は、現に子のある者について性別の取扱いの変更を認めた場合、家族秩序に混乱を生じさせ、子の福祉の観点からも問題を生じかねない等の配慮に基づくものとして合理性を欠くものとはいえないから、国会の裁量権の範囲を逸脱するものということはできず、憲法13条、14条1項に違反するものとはいえない。

大迫真実さんの裁判の経緯。
2006年11月13日 神戸家庭裁判所尼崎支部に申立て。
2006年12月15日 神戸家庭裁判所尼崎支部の審判(申立て却下)。
2007年1月 大阪高等裁判所に即時抗告。
2007年6月6日 大阪高等裁判所の決定(即時抗告を棄却)。
2007年6月 最高裁判所に特別抗告。
2007年10月22日 最高裁判所第一小法廷の決定(特別抗告を棄却)。

森村さやかさんの裁判の経緯。
2006年11月13日 奈良家庭裁判所に申立て。
2007年3月30日 奈良家庭裁判所の審判(申立て却下)。
2007年4月 大阪高等裁判所に即時抗告。
2007年6月6日 大阪高等裁判所の決定(即時抗告を棄却)。
2007年6月 最高裁判所に特別抗告。
2007年10月19日 最高裁判所第三小法廷の決定(特別抗告を棄却)。


http://blogs.yahoo.co.jp/morimura_sayaka/24932943.html
>森村さやかの私的な日記リターンズ
次のステージへ
最高裁判所からの決定を受け取ってきました。
予想通りの結果でした。
その中でも、「国会の裁量権の範囲」という言葉が出ていました。
と、言うことは国会の裁量権で変えるしかないということでしょう。

さてネクストステージへ。