「12階から飛び降りて一度死んだ私が伝えたいこと」拝読。
言うまでもないが、モカ様は伝説のイベント、プロパガンダを主催し、「女の子クラブ」を経営する、レジェンダリーなトランスジェンダー。
表題通り、飛び降りしたが、奇跡的に命をとどめ、現在は、悩み相談をしている。
この本は、モカ様の自伝かと思ったが、主たる著者は朝日新聞記者である高野氏。
丹念に取材をし、モカ様の半生がよくわかるが。
ただ正直な感想としては、この高野氏は、モカ様のことが好きすぎる感じ。
P48
>「こんな女性が聖女なのではないか」
確かに、モカ様は聖女のような方ではあるが、それは読者が判断すべきことで、著者が最初に書いてしまうのは、ちょっと入れ込みすぎかな。
まあ、それくらいモカ様に魅力があるわけだが。
大部分は高野氏が書いているが、モカ様の漫画もいくつか収められている。100の文章より、この漫画のほうが伝わることが多い。
個人的には、確かにこの世の中はディズニーが描くような夢の世界ではないが、モカ様の存在だけで、この世が夢の世界だと感じられる人もいるのだから、いろいろあるだろうが生き続けてほしい。そして、皆に愛と希望を与えてほしい。