キリスト教と戦争

キリスト教と戦争』拝読。


勢いあまって、十字軍やらかしました、ぐらいの話かと思って読み始めたが、歴史を通じての、キリスト教と戦争の関係があれこれ述べられ興味深かった。
確かに、聖女ジャンヌダルク様も、何か善行をおこなったからではなく、戦争でフランスに勝利をもたらしたからこそ、聖女になったわけだ。
日本でいえば、東郷平八郎が、東郷神社になった感じだ。


いずれにせよ、戦争=悪、キリスト教=平和=善、という単純な二項対立的思考を拒否する本書は、考えさせると同時に、憂鬱な気にもさせる。

キリスト教と戦争 (中公新書)

キリスト教と戦争 (中公新書)