性欲の研究 エロティック・アジア

神保町をぶらついていたら、神保町書店街の最先端をひた走るべく、カフェを併設しおしゃれに新装した東京堂書店のベストセラーの棚に「性欲の研究 エロティック・アジア」という、怪しいタイトル、表紙の本を発見し、購入。


日中韓セクシュアリティ関連のあれこれの、歴史的考察集。


三橋順子さんは「中国の女装の美少年『相公』(シャンコン)と近代日本」という論文を書いていた。
『相公』とは、日本の陰間に近い概念のようで、その歴史、特徴などを記していて興味深かった。
とくに、宦官における、去勢の技術があるにもかかわらず、『相公』には、去勢が行われていないことを指摘していて考えさせられた。
個人的には、去勢・宦官は「男でも女でもない」、Xジェンダーアセクシュアル的存在を人工的に作るのに対し、
『相公』は、「男でも女でもある」、両性具有的、アンドロジナス的存在を目指すという点で、
実は正反対のベクトルに向かうのでは、と思った。