嫡出子認定、判断先送り=性別変更者の人工授精−千葉法相

時事
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010032300428
嫡出子認定、判断先送り=性別変更者の人工授精−千葉法相
 千葉景子法相は23日午前の記者会見で、性同一性障害により女性から性別を変更した夫が妻との間に人工授精でもうけた子の嫡出子認定について「行政的な運用で対応するのは難しい」との見解を明らかにした。その上で、生殖補助医療に関する包括的な法整備が行われた後に認定の判断を先送りする方針を示した。ただ、法整備の時期的なめどは立っておらず、問題の長期化は必至だ。
 女性から性別変更した兵庫県宍粟市の男性(27)が人工授精でもうけた子の出生届が昨年11月に受理されなかった問題を受け、法相は1月、嫡出子として認定する方向で早急に救済する考えを表明した。しかし、この日の会見では「生殖補助医療による親子関係の統一的基準が必要だ。当初の認識は十分でなかった」と述べ、厚生労働省の主導による法整備が先決と説明した。(2010/03/23-12:33)


http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100323k0000e040043000c.html
千葉法相:性別変更夫婦の子、「法的措置を検討したい」 
 性同一性障害のために戸籍を性別変更した夫婦が人工授精でもうけた子について、法務省が非嫡出子と判断している問題で、千葉景子法相は23日の閣議後会見で「改善には運用での対応は難しい。生殖補助医療の考え方が固まっていないことが問題で、法的措置を検討したい」と述べ、改善には立法措置が必要との考えを示した。
 女性から性別変更した兵庫県宍粟(しそう)市の男性と妻が、実弟から精子の提供を受けてもうけた子について、市が「生物学的に出産は不可能」との法務省の判断を受け、非嫡出子として届け出るよう回答。これに対し千葉法相は1月に「早急に改善に取り組みたい」と述べていたが、立法化の検討には長期間を要することから、この日の会見で「明確な基準が定まらないと対応は難しい。当初の認識が十分でなかった」と述べた。
 宍粟市の家族は嫡出子としての記載を主張しており子が無戸籍状態となっていたが、法相は「子供に戸籍がないことは避けなければならない」と述べ、いったん非嫡出子として届け出てもらいたいとの考えを示した。
毎日新聞 2010年3月23日 11時52分(最終更新 3月23日 12時17分)