性別変更求めた申し立て男性の抗告棄却

http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/women/news/20070612k0000m040028000c.html
性同一性障害:子もちは性別変更ダメ 大阪高裁が抗告棄却
 性同一性障害GID)と診断され戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう申し立てた奈良県生駒市、森村さやかさん(46)=通称=の即時抗告について、大阪高裁(田中壮太裁判長)は11日までに棄却する決定を出した。

 GID特例法は変更要件の一つに「子どもがいないこと」を挙げているが、森村さんには離婚した女性との間に子どもが1人いる。田中裁判長はこの要件について「立法過程で最も議論になったことを思えば、維持すべきか、廃止すべきかなど具体的な議論が望まれる」と言及。04年7月に施行された特例法には付則で施行3年後の見直し規定があり、今後の議論に影響を与えそうだ。

 決定書などによると、森村さんは昨年11月、奈良家裁に性別変更を申し立てたが、家裁は今年3月、子どもがいることを理由に却下。高裁も家裁の判断を支持した。

 GIDの当事者団体は「子どもがいない」という要件について、憲法が定める法の下の平等などに違反しているとして削除を求めている。森村さんは「高裁が要件見直しに言及したことは一定の成果。国会に法改正を働きかけたい」と話した。【高瀬浩平】

毎日新聞 2007年6月11日 18時37分


サンケイ
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070611/jkn070611003.htm

性別変更求めた申し立て男性の抗告棄却

 性同一性障害GID)と診断された奈良県生駒市派遣社員、森村さやかさん(46)=通称=が、戸籍上の性別を男性から女性へ変更するように求めた抗告について、大阪高裁が棄却したことが11日、分かった。森村さんは「結果は大変残念。最高裁に特別抗告するかは至急検討する」と話している。

 性同一性障害者性別取り扱い特例法では、「子がいないこと」を性別変更の要件に挙げている。森村さんには元妻との間に長女がいるが、「妻との離婚後、親権も放棄し、子供と会っていないので親子関係に影響を及ぼさない」と主張していた。大阪高裁の決定は、同法上性別変更を認められないとする4月の奈良家裁決定を踏襲した。

 森村さんは平成14年にGIDと診断され、18年11月に奈良家裁に戸籍変更を申し立てていた。

(2007/06/11 11:22)