<性同一性障害>公表の作家・虎井まさ衛さん、立教大で講義

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性同一性障害>公表の作家・虎井まさ衛さん、立教大で講義
4月12日10時33分配信 毎日新聞

 心と体の性が一致しない性同一性障害GID)を公表し、04年に男性への性別変更が認められた作家の虎井まさ衛さん(43)が、非常勤講師として立教 大学文学部の教壇に立った。戸籍の性別変更に道を開いた「性同一性障害特例法」の施行から3年。今年は同法の付則で規定された見直しの年に当たる。虎井さ んは「現行法は子供がいる人の性別変更を認めないなどの問題点がある」と指摘し、講義を通じて改正機運の高まりも期待している。
 虎井さんは、テレビドラマ「3年B組金八先生」で上戸彩さんが演じた性同一性障害に悩む少女「鶴本直」のモデルでもある。北山晴一・同学部教授から請われ、「ジェンダー論」の前期の授業を受け持つことになった。
 11日の初講義は多くの立ち見が出るほど盛況で、虎井さんはGIDのあらましや学説の変遷などについて説明。大学卒業4日後に渡米し、性別適合手術を受けた経験も披露した。学生の関心は高く、1年生の女子学生は「実体験の言葉には重みがある」と話した。
 GIDを持つ人の団体「gid.jp」によると、04年の特例法施行後、573人が裁判所に戸籍の性別変更を認められた。一方でGIDと診断された人は 全国に5000人いるとされる。「現に子がない」との変更条件の妥当性が今後の改正の焦点となる。虎井さんは「性や人間の多様性とお互いを認め合うことの 大切さを訴え、より良い法のあり方を模索したい」と話している。【清水忠彦】