ケータイ短歌

明日、日本テレビスーパーテレビでもなにやらやるようだが。
TBSのニュース23のマンデープラスというコーナー(23:48頃〜)でも、性同一性障害関係の特集のようだ。
大阪では映らないそうだけど。
反対の性への同一感のある高校教師のほかに、Coccoさんという歌手の人と、あるMTFの人の家族などが出るらしい。
Cocco Official site


それはさておき。

今日の朝日新聞社会面に、こんな記事。


>ケータイ短歌のラジオ番組が人気 10、20代が投稿


それで、記事中、紹介されている短歌二つがこれ。


>実はさぁ俺(おれ)男だと言いたいが テレビみたいにうまくいかずに(18歳女)
>カミソリの跡いとおしくなってきて 治りかけたらまた掻(か)きむしる(18歳女)


野暮を承知で、念のため、歌の意味を解題すると、こんな感じかな。


第1句:「私は体は女でも、心は男の性同一性障害。テレビの金八先生の鶴本直のように、全校生徒の前で『俺は男だ』とカミングアウトしたいが、みんながどう反応するか心配だし、勇気もないし。だから、しかたないので、今日も私はセーラー服で学校に通学しています」


第2句:「私は、いつもとても寂しい。そんな私の心埋めてくれるのはリストカット。でも、この前にやった傷あともだいぶ治ってきて、目立たなくなってきた。またさみしくて、生きている実感がわかなくなっている。だから、治りかけた傷跡をひっかいて、また赤くはれ上がるようにしている。そうしているときだけ、私は寂しさがまぎれるの。」


で、記事中の解説がこう。


>番組で指南役を務める歌人穂村弘さんは「携帯電話で日常を写真に収めたがるような感覚と、何げない感情を切り取って形にする『ケータイ短歌』は似ているのかもしれない」と分析する。


というわけで、「体は女性でも心は男だと、カムアウトしたい」や「リストカットしたい」というのは、今の若者にとっては「日常」の「何げない感情」であるようだ。


なるほど。