母体保護法とわたしたち、1


昨日の続きと、コメントへのレス。


らい予防法は以下サイト参照。
http://www.med.kyushu-u.ac.jp/FAIDS/lib/nifty06/log06j005.html
特に優生手術に関する記述はない。


優生保護法は以下サイト参照。
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1948L156-old.html


>(医師の認定による優生手術)
第三条

 医師は、左の各号の一に該当する者に対して、本人の同意並びに配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様な事情にある者を含む。以下同じ。)があるときはその同意を得て、優生手術を行うことができる。但し、未成年者、精神病者又は精神薄弱者については、この限りでない。

 本人若しくは配偶者が遺伝性精神病質、遺伝性身体疾患若しくは遺伝性奇形を有し、又は配偶者が精神病若しくは精神薄弱を有しているもの

 本人又は配偶者の四親等以内の血族関係にある者が、遺伝性精神病、遺伝性精神薄弱、遺伝性精神病質、遺伝性身体疾患又は遺伝性畸形を有しているもの

 本人又は配偶者が、癩疾患に罹り、且つ子孫にこれが伝染する虞れのあるもの

 妊娠又は分娩が、母体の生命に危険を及ぼす虞れのあるもの

 現に数人の子を有し、且つ、分娩ごとに、母体の健康度を著しく低下する虞れのあるもの


とあり、癩疾患が優生手術の対象と明記。



母体保護法とわたしたち

母体保護法とわたしたち

母体保護法とわたしたち」の57~58ページには岡田靖雄(精神科医)による以下の記載。


>一九六二年から一九六四年にかけてわたしは東京都立松沢病院(精神科)で八〇床の女子”慢性”病棟(開放)をうけもっていた。当時、毎年時期がくると医局の黒板に、優生手術該当者をかきだすように、と掲示され、いつも一,二名の名があげられた。私も受け持ち患者一人の名をだし、その人は優生手術をうけた。神経症状をもった中程度の、”○ちゃん”と姓の下の字でよばれる気のよい人で、何人かの男の患者にさそわれ性交していることを目撃されていた。生活保護による入院で、家族はいなかった。優生保護法の何条適用といった手続き面は医師に知らされてなかった。