アバウト・レイ 16歳の決断

アバウト・レイ 16歳の決断」見た。


16才のFTMのレイがホルモン開始するにあたり、家族の葛藤を描く。


変なタイトル。
レイについて、ないし、レイの周り、という意味だろうが、「アバウト・レイ」だと、それが名前のようだ。
16歳の決断、だが、決断するのは母。


診察室が広い。家賃は高そうだが。
両親離婚してても、両親の承諾書が必要。日本は親権者だけでよい。
ホルモン療法のことを略して「T」と呼ぶ。FTMのテストステロンだけだが。卵胞の場合は何というのだろうか。


母はシングルザー、祖母はレズビアンで、「治療しなくても、レズビアンでいいじゃない」的。
ただ英文タイトル通り、3世代を描いているが、やや散漫な印象。


トランスジェンダーをシスジェンダー女性が演じることに議論を呼んだらしい。
誰がやってもいいとは思うが、実際問題として、主人公のエル・ファニングが、女性的魅力が強すぎたかな。

アバウト・レイ 16歳の決断 [DVD]

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エル・ファニング、知らない間に2本見ていた。

うらやすだより

第135回浦安ジェンダークリニック委員会(8/20)報告

  個別症例検討:1例
   ホルモン療法開始:     1名 承認
   ホルモン療法継続:     0名 承認
   ホルモン療法再開:     0名 承認
   乳房切除術   :     1名 承認
   性別適合手術  :     0名 承認

     ( FTM 1名、 MTF 0名 )
   
   以上、1名が承認されました。

全文読んでみた。

今更だが読んでみた。
「生産性」に問題有りは言わずもがなだが、ほかにもおかしな事書いてあるかな、と。
http://blog.livedoor.jp/skeltia_vergber/archives/51543955.html
まあ、案の定、つっこみどころ満載で、はらふくるるわざになりそうなので、ちょっとだけ書くが。


>T(トランスジェンダー)は「性同一性障害」という障害なので、これは分けて考えるべきです。自分の脳が認識している性と、自分の体が一致しないというのは、つらいでしょう。性転換手術にも保険が利くようにしたり、いかに医療行為として充実させて行くのか、それは政治家としても考えていいことなのかもしれません。


保険適用、すでにされていること知らない?


>最近はLGBTに加えて、Qとか、I(インターセクシャル=性の未分化の人や両性具有の人)とか、P(パンセクシャル全性愛者、性別の認識なしに人を愛する人)とか、もうわけが分かりません。


性分化疾患に関しては、人類の有史以来認識されている医学的現象。
「もうわけが分かりません」とは、政治家に必要な最低限の理解力すら欠如しているのか。


> 多様性を受けいれて、様々な性的指向も認めよということになると、同性婚の容認だけにとどまらず、例えば兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころか、ペット婚、機械と結婚させろという声が出てくるかもしれません。現実に海外では、そういう人たちが出てきています。どんどん例外を認めてあげようとなると、歯止めが効かなくなります。


小学生並みの稚拙なロジック。



正直な感想として、きわめて稚拙な文章。
伝統的家族制度を保持したく、同性婚は日本の伝統に反すると考える保守派政治家であるならば、堂々と論点を整理して主張すればいいのに。
日本の保守派知識人もこういう文章をもてはやすとしたら、あまりにレベルが低い。
新潮社も、こういう稚拙な文章を載せて恥ずかしくないのだろうか。


保守なら保守なりに、知性と学識のある人に、読み応えのある論陣を張ってほしいものだ。

うらやすだより

第134回浦安ジェンダークリニック委員会(7/23)報告

  個別症例検討:7例

   ホルモン療法開始:     5名 承認

   ホルモン療法継続:     2名 承認

   ホルモン療法再開:     0名 承認

   乳房切除術   :     2名 承認

   性別適合手術  :     2名 承認

     ( FTM 5名、 MTF 2名 )

   

   以上、7名が承認されました。

10代の妊娠中絶減少は、性教育の成果ではなく、携帯電話の普及が要因では。

あさイチをチラ見したら、性教育がテーマだった。
https://togetter.com/li/1247961
朝食時に「恥垢」とか言っていて、朝から飛ばしてるな、と思った。
うえむら先生が出ていてさすがの人選だな、と思った。
http://www.wck-ok.jp/doctor/doctor.htm


ただ、秋田県性教育に力を入れて、10代の妊娠中絶が減った、というのをしていたが、疑問を持った。
https://twitter.com/taketan915/status/1019365217006903296/photo/1
https://children.publishers.fm/article/7321/
性教育の取り組みは素晴らしいが、性教育だけで、そんなに性行動パターンが変わるか?
それに、秋田だけでなく2002年をピークに全国的にも妊娠中絶は減少。
また、JASEの調査でも若者の性交経験率は2005年をピークに減少。(6年おきの調査)。
http://dandoweb.com/backno/20120805.htm
この10数年間で、日本の性教育に質的量的な劇的な変化はないだろう。


だとしたらなんだろう。携帯電話ではないか。
携帯は普及し始めるのは2000年ころ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasi/26/0/26_0_161/_pdf
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20170821-00074762/

その影響では。
すなわち携帯以前の若者は、1人でいるとやることないし、寂しいので、集まって暴走族したり、コンビニの前にうんこすわりしたり、ファミレスでオールしたり、セックスしたりしていた。
しかし携帯普及後は暇はつぶせるし、友達ともやり取りできるので、リアルに深夜に会う機会は激減した。
暴走族はいなくなり、ファミレスは深夜営業をやめたように、セックスもしなくなった。
そういうことでは。

誰かきちんと研究しているかな。


追記:
福島でも同様のグラフ。
https://ohtama.fcs.ed.jp/blogs/blog_entries/view/164/dd5b15e945a541532aa468ec60083bfe?frame_id=138
「取り組みの成果」という解釈。
全国それぞれ、「性教育の成果」と思ってモチベが上がってるなら、良いことではあるが・・

experienced genderは「実感した性別」と訳すべきだった。

原点に立ち返り、「experience」の意味を調べなおした。
基本単語なので、条件反射的に「経験する」「体験する」と訳してきたが。


あらためて、英英や英和を見ると、feel、感じる、という意味もあることに気が付いた。
つまり、
出来事を「experience」すれば、それは「経験する」「体験する」ことだし、
感情・感覚を「experience」すれば、それは「感じる」という日本語訳になる。
experience pain 痛みを感じる
experience delight 喜びを感じる。


さらにprogressive英和によれば、that節が続く場合、
「身にしみてわかる」という意味もあるようだ。


つまり、experienced genderを、「体験されたジェンダー」と日本語訳したから意味が分からないものとなったのであり、「感じたジェンダー」であれば、理解しやすい。
「身にしみてわかる」という意味もとりいれ、「実感したジェンダー」とすれば、意味も明瞭ではなかろうか。


DSM-5は、時すでに遅しだが、ICD-11の日本語訳は、こちらの訳語でなんとか手を回したい。