性的少数者の高校生「自傷を経験」3割 1万人調査

Xジェンダーが5%か。すごい数。この手の調査で、Xジェンダーをどう扱うかで、「LGBT」の人口割合は大きく変わる。
あとXジェンダーの場合は、
セクシュアリティからくるいじめ、自尊感情の低下→自傷
という因果関係だけでなく、
メンタルやアイデンティティの混乱や不安→自傷性自認の混乱
という因果関係もあるかも。


https://www.asahi.com/articles/ASL3K32F4L3KUBQU002.html?iref=com_apitop

性的少数者の高校生「自傷を経験」3割 1万人調査
二階堂友紀
2018年3月17日13時00分
 性的少数者の生徒の5割が周囲の偏見を感じており、3割は自分を傷つけた経験がある――。三重県男女共同参画センターの高校生1万人調査で、そんな実態が分かった。公的機関による大規模な調査は異例。
 同センターと日高庸晴・宝塚大教授が昨年10〜12月、三重県立の高校生約1万人を対象に共同で実施した。同性愛者、両性愛者、トランスジェンダーのいわゆるLGBTは計281人で、全体の3%。自分は男・女のいずれかではないと感じているXジェンダー(508人)、性的指向性自認を定めていないクエスチョニング(214人)も含めた性的少数者層は1003人と全体の10%に上り、学校現場での対応の必要性が裏づけられた。
 「周りの人の多くは性的少数者に偏見を持っていると思う」と回答したのは、性的少数者層の当事者の48%に上った。当事者のうち「学校には安心できる場所がある」は37%、「幸せだ」は42%、「いざという時に力になってくれる友人や先生がいる」は47%。いずれも非当事者を約20ポイント下回り、孤立感も浮かんだ。
  さらに、いじめ被害や自傷経験を尋ねた12問全てで、当事者の方が経験率が高かった。「男/女らしくない」「おかま」「ホモ/レズ」などと言われ、性的指向性自認に関する言葉の嫌がらせを受けたことがあるのは、非当事者の10%に対し当事者は29%。「わざと自分の体を傷つけた」は、非当事者の12%に対し当事者は32%に達した。
 文部科学省は2015年に性的少数者の児童・生徒にきめ細かな対応を求める通知を出したが、日高教授は「思春期は性的指向性自認の揺らぎもある。教員が全体の概念を正しく理解しなければ、生徒の悩みを受け止めることはできない」とし、さらなる教員研修の必要性を指摘している。