第107回医師国家試験に、同性愛とHIVを結びつける問題が出題 2

追記すると。


国試は、現在の医大生に、学ぶべき医学知識のスタンダードを示すという側面もあると思う。
その点でも、この問題はだめだ。


現在、男性同性愛者の中でHIVへの意識はかなり高く、エイズの発症前に早期発見されることが多い。
それに比べ異性愛者では、HIVへの意識は薄く、感染しても気づかず、エイズを発症して初めて気がつく「いきなりエイズ」が問題となっている。
この事を鑑みると、医療従事者は、男性同性愛者だけでなく異性愛者もHIV感染の可能性があることを十分に留意する必要がある。
この事を医学教育でも重視すべきなのに、こんな問題を出せば、
HIV感染=同性愛者」という間違った医学知識を医大生に与え、
異性愛者に対してHIV感染を考慮する必要はない」という間違ったメッセージを与える恐れがある。


そういった観点からも、悪問である。