http://www.mainichi.jp/select/science/news/20120202k0000m040036000c.html
性同一性障害:当事者らの会が文科省に要望書
心と体の性が一致しない性同一性障害(GID)の当事者らでつくる「gid.jp日本性同一性障害と共に生きる人々の会」(山本蘭代表)が1日、学校でGIDの児童生徒にどう対応しているかの実態調査や対応指針の作成を求める要望書を文部科学省に提出した。日本精神神経学会が先月、ホルモン療法の開始年齢を18歳以上から条件付きで15歳以上に引き下げたのを受け要望した。
当事者は制服への嫌悪感やトイレ利用時の苦痛があることが多い。山本代表は「教育現場ではホルモン療法で体が変化する生徒に対応することになるが、多くの教員は正しい知識を持っていない」と指摘した。要望書は11項目で▽医師や教育関係者、当事者らによる検討委員会の設置▽専門の訓練を受けたスクールカウンセラーの派遣−−なども求めた。
同席した性同一性障害学会理事長の中塚幹也岡山大教授は「学校で教師が悩みを聞いてくれたら、病院にかかっていない子も治療につながる可能性がある」と、教師の理解が大切だと訴えた。【丹野恒一】
毎日新聞 2012年2月1日 19時52分(最終更新 2月1日 20時29分)