うそつきじゃないと言える 性同一性障害特例法改正水野さん(羽島)喜び語る

読売岐阜
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gifu/news/20080612-OYT8T00819.htm
うそつきじゃないと言える
性同一性障害特例法改正水野さん(羽島)喜び語る
 心で感じる性別と体の性別の違いに苦しむ「性同一性障害者」が、戸籍の性を変更できる特例法が10日改正され、性別変更を認める要件が「子がないこと」から「未成年の子がないこと」に緩和された。男性として生まれ、性同一性障害に悩んできた羽島市の会社員水野淳子さん(47)=写真=は「これで、私はうそつきじゃないと言えるのが一番うれしい」と喜びを表した。
 水野さんは2001年11月、39歳の時に性同一性障害と診断された。結婚して子供をもうけたが、02年9月に離婚。03年には戸籍の名前を変更し、性別適合手術を受けた。現在は16歳と14歳の息子2人の「母」として暮らしている。
 女性の名に変えたこの5年間、「男親のくせにうそつき」などと、中傷を受けてきた。今回の法改正で、子供がいても成人すれば「女性」になることが認められるため、「自分が、子供がいない人と同じように『女性』だということが証明できる。あとは、子供が成人になるまで待つだけと胸を張って言える」と話した。
 2人の息子も「やったな」と喜んでくれた。水野さんは6年後、二男が20歳を迎える誕生日に性別を変える。「あなたの誕生日は絶対、忘れない日になるよ」と言うと、「そうか、そうなるんだね」と照れくさそうな返事が二男から返ってきた。
(2008年6月13日 読売新聞)