性同一性障害の即時抗告、棄却 大阪高裁

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000387279.shtml
神戸新聞
性同一性障害の即時抗告、棄却 大阪高
2007/06/15

 性同一性障害GID)の会社員、通称大迫真実さん(51)=尼崎市=が戸籍上の性別を男性から女性へ変更するよう申し立てた即時抗告について、大阪高裁は十五日までに「現行法は憲法違反と認められない」などとして棄却を決定した。大迫さんは、週明けにも最高裁に特別抗告する方針。
 決定は六日付。大迫さんは十四日に郵送で書類を受け取ったという。
 決定によると、大阪高裁は抗告を棄却。一方で、二十歳以上▽婚姻していない▽子どもがいない-などGID特例法の戸籍変更の要件について、「二〇〇四年七月の施行から三年をめどに見直す」とした付則に触れ、「議論を進めるべき」としているという。
 大迫さんは「高裁から『見直しを進めるべき』という意見が出たことは、同じ悩みを持つ人にとってプラス。声を上げ続けたい」と話している。
 大迫さんは女性と結婚し、一児をもうけたが離婚。〇三年にGIDと診断され、性別適合手術を受けた。昨年、神戸家裁尼崎支部に性別変更を申し立てたが、子どもがいることなどを理由に却下。今年一月、大阪高裁に即時抗告していた。


http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/40516.html
【2007年6月15日】
性別変更2審も抗告棄却──尼崎、子もうけた男性

 性同一性障害のため兵庫県尼崎市の通称、大迫真実さん(51)が戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めた即時抗告について、大阪高裁は15日までに、子どもがいることを理由に棄却した。

 大迫さんは女性と結婚後に子どもをもうけて離婚したが、性同一性障害特例法は「現在子どもがいないこと」を要件としており、神戸家裁尼崎支部が変更の申し立てを却下していた。

 大阪高裁の決定は「この要件を維持すべきかどうか具体的に議論することが望まれる」と指摘。代理人の大島俊之弁護士は「国会での議論を促しており、一定の評価はできる」としている。

 大迫さんは最高裁に特別抗告する方針。(共同)