庄司陽子 「GID」プチ総括

なんか盛り上がってきてるので。


正直な感想は「この漫画に関わらなくてよかった」ということ。
もし、「監修」とかしてても、表現の自由とか、気にする方なので、
「漫画家の先生がそう描きたいのなら、それはそれでよろしいんじゃないでしょうか」
ということしか言わないと思うし。


講談社にルートはあることはあるけど、何をどうすれば問題が解決するのかというのも意外と難しい。
別に露骨に差別や悪意があるわけではない。
本人の言うとおり、たぶん善意で描いているのだと思う。


問題の所在は、たぶんその浅薄な理解で、現実をかき集めたような中途半端さ。
なんか微妙なずれによる、いらいらというか。


たぶん実感的によくわかってる人が描けば、現実的に書いたとしても、本当に書くべきことを書き、書かざるべきことは書かず、
「よくぞ言いたいことを言ってくれた、そうなんだよ」
という共感を得られるであろう。


あるいは想像力が非常に豊かな人が描けば、まんがは現実をかけ離れ
「面白いこと描くなあ」
と、他人事として楽しめるだろう。


ところがこの漫画はそのどちらでもなく、想像力の欠如を取材で補い、取材のたらなさを想像力で補う、という中途半端さ。


今後の解決策としては、徹底的に取材するか、あるいは現実は無視して妄想爆発させるか、そのどっちかしかないのでは。