光嶋勲:先天異常としての性同一性障害


ちょっと前のだが東大形成外科教授の光嶋先生の書かれた興味深い論文をみつけたので、部分引用。
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/patient/depts/pras_md.html


光嶋勲:先天異常としての性同一性障害:小児科45巻13号2327-2330,2004年


性同一性障害は身体の性(セックス)と性別(ジェンダー)が一致しない病気(先天異常)である。ホモでもレズでもない。精神異常でもない。本人がそうあるべき身体の性が逆転して生まれてきた先天異常である。


GIDの治療目標は本人が望むセックスにできる限り近づけて、より容易で障害のない日常生活を送っていただき、本人が望むsex lifeをenjoyしていただくことである。


性同一性障害の症状、MTF
>高校生になると男性に対して性的興味をもつが、ホモではないかとか自分が異常者ではないかと罪悪感をもち、自殺企図をすることもある。


性同一性障害の治療
>できるだけ早期にGIDであることを本人に告げ精神的に安定してもらう。多くの患者は家族、職場を含めた周囲の人(医師、教師を含めて)がGIDに正しい知識がないため、強い差別を受けていることが多い。しかし、多くの場合、テレビ、週刊誌によって、自分がGIDという先天異常であり、異常者でないこと知った時点から精神的に安定するという。


>われわれの経験ではすべての症例で術後の満足度はきわめて高く、中核群は手術の絶対的適応があることを再確認した。