GID(性同一性障害)学会の沿革と活動紹介

第115回日本精神神経学会学術集会 

ポスター発表

GID性同一性障害)学会の沿革と活動紹介

 

>「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」への提言

2003年に成立した同法の創設時から当学会の主要メンバーが各種の提言を行っています。現在は、2014年に発表されたWHO等国連諸機関の「強制・強要された、または不本意な断種の廃絶を求める共同声明」に呼応して、性別適合手術を性別変更の条件から外すよう求めています。

第115回日本精神神経学会学術集会 

おお、ICD-11の責任者、reed先生だ。

 

The ICD-11 as a part of a comprehensive global mental health strategy
演者:
Geoffrey M. Reed
Department of Mental Health and Substance Abuse World Health Organization

 

メモ。

ICDを作ることはWHO憲章に書かれている。

conditions related to sexual healthはWHOのDepartment of Mental Health and Substance Abuseだけでなく、Department of Reproductive Health and Researchの作成にかかわった。

Compulsive sexual behaviour disorder 強迫的性行動症、新たに加わる。

 

せっかくなので、あえて質問してみた。

DSMとICDは統合(harmonaization)を目指しているはずだ。

それなのに、conditions related to sexual healthが新たな章として独立したのはなぜか」

reed先生答えて曰く「DSM精神疾患だけのリストだが、ICDは違う。性機能不全は、心因だけでなく身体要因もかかわる。性同一性障害は、精神疾患であるがゆえに、社会的スティグマが高まる。ただ、国によってはリストにあることで、医療へのアクセスを容易にするので、リスト全体の中には残した。」

あらためて責任者の生の声を聴けてよかった。

 

午後も引き続き。

委員会シンポジウム15
ICD-11が世界の精神科医療へもたらす影響

ICD-11's impact on mental health care worldwide

 

さすがに日本精神神経学会は著名な先生を招待していて、ミーハーとして満足。

 

 

どっぺり坂

海に向かって走っていると、「どっぺり坂」という奇妙な名前の階段。

かつてこの坂の上の高台(砂丘の上)に、新潟大学があった。

この坂を下りて、下の飲み屋街(古町)にばかり行くと、留年するよ。

留年はダブるすなわち、ドイツ語でdoppelからなづけられたと。

階段は及第点の60点に1点足りない、59段とか。

www.niigata-u.com

第115回日本精神神経学会学術集会 

午前中のシンポ。

質疑の時間、性犯罪やパラフィリアとの違いのような、質問コメントが続き、心が折れそうになる。

でもその後若手二人からポジティブなフィードバックをいただき、未来に希望。

 

www.c-linkage.co.jp

>委員会シンポジウム6
メンタルヘルスの専門家ないし医療者は性的マイノリティについて何を知るべきか
6月20日(木)10:40-12:40 G会場(朱鷺メッセ 3F 中会議室301B)
コーディネーター

松本 洋輔
岡山大学病院 ジェンダーセンター
太田 順一郞
岡山市こころの健康センター
司会1

松本 洋輔
岡山大学病院 ジェンダーセンター
司会2

太田 順一郞
岡山市こころの健康センター
CS6-1
児童思春期の性的マイノリティが疑われる児童の状態と望まれる対応
シンポジスト1

中山 浩
川崎市こども家庭センター 発達相談支援担当
CS6-2
精神科臨床場面におけるLGBTの患者への対応
シンポジスト2

針間 克己
はりまメンタルクリニック
CS6-3
性的マイノリティの健康: 自分らしさを模索するために
シンポジスト3

森井 智美
昭和大学医学部 精神医学講座
CS6-4
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指定発言者1

遠藤 まめた
教科書にLGBTを!ネットワーク

SOGIの初出

ただの流行語だったのか、今年になってさっぱりきかなくなった、「SOGI」だが。

有力な日本初出の説が分かったので、紹介。

古いUSBを見ていたら、現在、弘前大学助教を務められていて、LGBTの人権問題に詳しい山下梓先生の翻訳案のファイルが見つかった。2008年12月18日に国際連合の総会で発表され、66か国が賛成した、「UN declaration on sexual orientation and gender identity」を「性的指向性自認」という訳語とともに「SOGI宣言」として翻案していた。よって、2008年が多分、初出。

2008 Joint statement

SOGI Statements