疾患近縁概念としての「LGBT」

医師会等の講演会や大学同窓会など、セクシュアリティ関係の専門ではない医者から、何度かこんな感じのことを言われたことがある。
「最近では、性同一性障害の代わりにLBGなんとか、というそうですね」(よく知ってるだろうとちょっと自慢気)。


また、取材を受ける時など、新聞記者はほぼ大丈夫だが、ネット記事なんかのライターさんだと、
医療機関LGBTをみる時、気を付けるべきこと」なんかのテーマだと、
性同一性障害の拡大概念として、LGBTをとらえていることがよくある。
つまり、「疾患じゃないかもしれないけど、疾患に近いLGBT医療機関が見るときは、こういった症状を見落とさないようにしましょう」といった趣旨で記事を書きたいとの取材となる。
そうではなく「医療機関においては、人種や宗教等と同じく、性的指向性自認を尊重、配慮することが大事」ということを理解してもらうには一苦労する。


このあたりから推測するに、一般的には、
LGBTを正確に理解しているのはごく一部
・ある程度知っている人は、性同一性障害の拡張、類似概念としてLGBTを理解している。
・残りの人は何も知らない
という感じなのかもしれない。


勉強不足だ!と罵倒するのは、簡単だが、まあ無理もないかとも思う。「LGBT性同一性障害など)」という使われ方はよくされるし、専門家でもない限り、いちいち新しいアルファベットの略語を正確に理解するのは困難だ。


啓発活動される方は、大変だとは思うができるだけ平易な日本語でしていただけたらと思う。
でないといずれ「ソジ外来」(ただし、実際に見るのは性同一性障害)とか始まりかねない。