9月20日の朝日新聞、神庭亮介氏の「男の娘」の記事と、三橋順子著「女装と日本人」の類似性 2

神庭氏はtwitter上で参考文献として、『「女装と男装」の文化史』、『化粧男子』の2冊も挙げているので、この2冊も検討した。


>歴史の部分についても、『女装と日本人』のほか、『「女装と男装」の文化史』の『化粧男子』など著者の異なる複数の文献を参照しております。加えて、ビジュアル系についての取材や歌舞伎役者のインタビューなど過去の蓄積や記事データベースも踏まえて執筆いたしました。
https://twitter.com/kamba_ryosuke/status/514517540425306112


まず「化粧男子」。
全体としては、著者の井上さんの自分史がメインで、日本の女装への寛容性がテーマではない。
ただし、P169-171にかけ、歌舞伎の女形が「舞台のスター」とかかれ、人気が高かったとの記載あり。
それ以外は特に関連記載なし。


「女装と男装」の文化史、は、全体としては、女装や男装を扱った小説漫画映画などのジェンダーセクシュアリティ論的分析。
特に日本の女装の寛容性がテーマではない。
1章がヤマトタケルノミコトがテーマだが、特に女装への寛容性については論じていない。
2章が青砥稿花虹彩画という女装がある、歌舞伎について。特に女形が人気者であるという記載はない。
よって、本書は、参考文献と呼ぶのは困難。


結論
やはり記事の骨格は「女装と日本人」がベースと思われる。
ただ「化粧男子」を参考に、女形については「スター」という言葉に置き換えたと思われる。

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