中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20121121/CK2012112102000068.html
「性別変更で入会拒否」 女性がゴルフ場提訴
2012年11月21日
性同一性障害で戸籍上の性を男性から女性に変更した静岡県西部の会社経営者(57)が、性別変更を理由にゴルフ場の会員になるのを断られたとして、ゴルフ場を運営する会社などを相手に約七百九十万円の損害賠償を求めて静岡地裁浜松支部に提訴した。
二十日に第一回口頭弁論が開かれ、被告側は答弁書で請求棄却を求めた。
訴状によると、女性は県西部のゴルフ場の法人会員になるため、ゴルフ場の規定に沿って、二株(計二百十五万円)を販売業者から購入。今年六月に会員の紹介者二人を確保した上で申し込んだ。
女性は、戸籍謄本など必要書類を提出し、面接の連絡を待ったが約三週間連絡がなく、問い合わせると、ゴルフ場側は性別変更を理由に入会拒否を伝えた。女性は抗議し、理事会で審議されたが、入会を許可しないとの書面通知が届いただけで、拒否理由の開示はなかった。女性は、訴えで戸籍上の性別変更を可能にする「性同一性障害者性別特例法」に触れ、「性別を変更したことを理由として不平等な取り扱いをされない法律上保護された利益を有することは明らか」とし、ゴルフ場側の対応はそれに反すると主張している。
女性は物心ついたころから男性の体に違和感を覚えていたといい、二〇〇〇年に性同一性障害と診断され、一〇年末に戸籍の性別を女性に変更した。
女性は中日新聞の取材に「戸籍を見た後から拒否するのは合理性がなく、人権侵害。理由は性同一性障害者に対する無知と偏見によることは明らか。やっと女性になれたのに、なんでという気持ち」と思いを語った。
ゴルフ場運営会社の社長は「現会員で反対する人もいるだろうと考えた。私的クラブの要素も強く、(拒否で女性が)生活で不利益を被るわけではないと考えている」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121121/trl12112112420001-n1.htm
サンケイ
性別変更で入会拒否は不当 女性がゴルフクラブ提訴
2012.11.21 12:37
性同一性障害で戸籍の性別を男性から女性に変えたのを理由に入会を拒否されたのは不当として、静岡県の女性が同県湖西市のゴルフクラブなどに約790万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁浜松支部に起こしていたことが21日、分かった。20日に第1回口頭弁論が開かれ、クラブ側は請求棄却を求めた。
訴状によると、女性はゴルフクラブの法人会員になるため株を購入し、6月に入会を申し込んだが、性別変更などを理由に入会を断られた。その後、抗議したが認められず、この時は拒否理由も示されなかったという。入会には「日本国籍であること」「女性可」の条件しかなかったといい「違法性のある権利侵害行為」と主張している。女性は平成22年12月、法律に基づき性別を変更した。
http://www.at-s.com/news/detail/474543646.html
静岡新聞
性別変更で入会拒否「不当」 ゴルフクラブを提訴
(2012/11/21 07:43)
性同一性障害により性別を変更したことを理由にゴルフクラブへの入会を拒否したのは不当として、県西部地区の女性が20日までに、湖西市内のクラブを相手取り、786万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁浜松支部に起こした。
訴状などによると、女性は今年夏ごろ、ゴルフ会員権販売業者を通じて、同クラブの株式2株(合計215万円、1会員券分)を購入したが、クラブ側に性別の変更を理由に入会を拒否されたという。同クラブの入会条件には「日本国籍であること」と「女性可」としかなかったという。女性は2010年12月に法律に基づき戸籍の性別を男性から女性に変更した。
同クラブによると、新メンバーの可否は5人の理事による合議制で決めるという。この女性の入会を拒否した理由について「更衣室を利用するほかの女性会員から苦情が出る可能性があるなどの事情を考慮した」と説明する。
訴訟への対応については「前例がない問題なので、代理人と相談しながら検討したい」とした。