「異常とは何か」拝読。
ナチスの研究で知られる精神科医の小俣先生の御著書。
タイトル通り,正常と異常についての考察。
正常と異常のモデルを、
1. 正常と異常と二分されるモデル
2. スペクトラムとして、正常と異常との間に境界領域があるモデル
という従来の二つのモデルを示した後、
3. メビウスの輪のように正常と異常が表裏連続につながったモデル
を提唱。
すなわち、文化や時代背景により、正常が異常になり、異常が正常になりうると。
たとえば「健康帝国ナチス」では、健康を極端に追求するあまり、それがアウシュビッツのような異常なものを生み出したと。
興味深かった。
- 作者: 小俣和一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/04/16
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