函館新聞朝刊 2010年6月19日(土曜日)
「性同一性障害講演会」
『その時の気持ち尊重』
〜虎井まさ衛さん体験語る〜
心と体の性が一致しない「性同一性障害(GID)」についての講演会「WITH US(私たちとともに)性同一性障害」が18日、サン・リフレ函館で開催された。
戸籍の性別変更で男性となった虎井まさ衛さん(東京)が、「女から男になった私」と題して講演。
悩んでる子どもにせっする時の注意点として、「気持ちが変わったら寄り添うなど、その時、その時の気持ちを大切にしてほしい」と語った。
教育関係者らや約60人が参加した。
虎井さんはGIDの人の気持ちについて「実際に性器など手術したい人は1%程度。手術で変わるのは性器などほんの一部で、ひげなどはホルモン投与で変わる。」と説明。
しかし法的に結婚するためにはある程度の手術が必要とされ、したくない人も強いられてる現状を伝えた。
生まれついた性と違うという思いが強くなる人もいれば、その後気が変わって生まれながらの性を受け入れる人もいる実例をあげ、「前回はこうだったから」とう決め付けは危険。若い人に対する時は、その時々の気持ちを尊重してほしい。」と呼びかけた。
(小泉まや)