性同一性障害の中1女子、男子として通学へ 鹿児島県内初

南日本新聞

http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=22430
性同一性障害の中1女子、男子として通学へ 鹿児島県内初
(2010 02/26 10:26)
 鹿児島市内の公立中学校が、心と体の性が一致しない「性同一性障害」と診断された中学1年生の女子生徒(13)に対し、来年度から男子生徒としての通学を認めたことが25日分かった。
 県教育委員会によると、県内の小中学校で、同障害の児童・生徒が望む性別で学校生活を送ることを認めた例はない。校長は「他県で同様のケースがあり、診断が出たので決めた」と話している。


http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022601000913.html
2010.2.26 共同通信
中1女子に男子制服認める 鹿児島、性同一性障害
 心と体の性が一致しない性同一性障害と診断された鹿児島県内の公立中学1年の女子生徒(13)について、学校側が4月から男子制服で通学するのを認めたことが26日、学校と地元教育委員会への取材で分かった。

 名簿上の性別の扱いや、体育の授業をどうするかなどは今後、生徒や両親の希望を聞きながら対応を検討する。

 学校と教委によると、生徒は「セーラー服を着ると頭が痛くなる」と女子の制服を嫌がり、昨年7月に両親が「男子の制服で登校できないか」と相談。学校側は教委と協議した上で「前例がない」「診断が出ていない」として認めなかった。

 このため、生徒は同9月から体操服で通学。今月20日に医療機関性同一性障害と診断されたのを受け、学校側が男子の制服着用を認めた。

 校長は「生徒と両親が男子の通称名での通学を望むなら、名簿も通称にすることを考えている。生徒が楽しく登校できる状態をつくっていきたい」と話した。


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100226-OYT1T01021.htm
性同一性障害の中1女子、男子学生服で登校OK
 自分の性に強い違和感を抱く鹿児島県内の中学1年の女子生徒(13)が、男子が着る学生服での登校を求めている問題で、学校は4月の新学期から学生服での登校を認めた。

 生徒や教師、保護者に理解と協力を求めながら生徒を支援していくという。

 両親によると、生徒は3歳頃から自分を「僕」と呼ぶようになり、スカートなどの服装を極度に嫌がった。中学入学後はセーラー服を着るだけで吐き気をもよおすようになり、両親に悩みを打ち明け、9月からは体操服姿で登校していた。

 学校はこれまで「前例がなく、ほかの生徒への精神的ショックが大きい」として、学生服の着用は認めなかった。しかし、生徒の訴えや性同一性障害とした専門家の診断で、学生服の着用を認めた。名前も変更し、学校で「男子」として扱われるようになる。

 母親(41)は「これからが本当の試練だが、娘が自分らしく生きていけるよう、家族で支えあって乗り越えたい」と話している。

 校長は「議論を尽くした結果であり、全力でサポートしたい」と話している。

(2010年2月26日20時06分 読売新聞)


http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100227k0000m040027000c.html
性同一性障害:中1女子が男子として通学へ 鹿児島
 鹿児島市内の公立中学校が性同一性障害GID)と診断された1年生の女子生徒(13)に対し、4月から男子として通学することを認めたことが26日、分かった。埼玉県で小2男児(8)が女児としての登校を認められたことに続き、学校現場の判断で本人の意思を尊重した形だが、当事者や保護者からは行政としての対策を求める声が上がっている。

 母親や学校によると、生徒は2歳ごろから体の性が女であることに違和感を覚え、中学入学後はセーラー服を着ると「気分が悪くなる」などと訴え、登校できない日も増えた。両親は昨年7月に学校に相談し、9月から体操服での登校が認められていた。

 さらに今月20日に主治医からGIDの診断書が出たことを受け、学校は新年度から男子制服での通学を認め、学級名簿での性別も変えることなどを決めた。トイレは職員用の女子トイレを、更衣室は他の生徒とは別の部屋を使うことなどを検討している。

 母親は今月24日にクラスの保護者会で事情を説明し、在校生には3月の卒業式以降に校長から話す予定。校長は「前例もなく対応に迷ったが、他県で同じようなケースがあったことから踏み切った。今後の課題にはその都度対応し、解決していきたい」と話す。

 家族によると、生徒は「やっと自分の望む制服を着ることができる。とてもうれしい」と喜んでいるという。母親は「本人はとても苦しんでいたので、学校に感謝している。周囲に理解されず悩んでいる子はもっといると思う。教育委員会や県は専門医療機関と連携して相談窓口を設置してほしい」と訴える。

 学校現場での対応が続いていることについて、文部科学省児童生徒課は「個々の事実関係をよく確認しながら、国としても対応を考えていきたい」としている。【村尾哲、丹野恒一】

 ◇ことば 性同一性障害
 身体的な性別と心理的な性別が一致せず、体に強い違和感を覚えて悩む疾患。正確な統計はないが、国内に少なくとも1万人以上いると推計される。04年に一定の条件を満たした成人に対し、戸籍上の性別変更を認める特例法が施行され、08年までに1263人が認められている。
毎日新聞 2010年2月26日 19時38分


http://www.asahi.com/national/update/0226/SEB201002260006.html
朝日
性同一性障害の女子中学生、男子制服で通学へ 鹿児島2010年2月26日17時46分

 心と体の性が一致しない「性同一性障害」と診断された鹿児島市内の公立中学校1年の女子生徒に対し、中学校側は4月から男子の制服を着て通学することを認めた。

 中学校などの説明によると、この生徒は入学後、「セーラー服を着ると気分が悪くなる」と教諭や両親に訴えていた。2、3歳ごろからままごとやスカートをはくことを嫌がっていたという。

 両親は昨年7月、中学校に「男子制服で登校することはできないか」と相談。同校はスクールカウンセラーや市教委と対応を協議し、「学校教育相談の範疇(はんちゅう)を超えている」などの理由で体操服で通学することを認めたうえで、専門家の判断を待っていた。

 生徒は昨年9月から体操服で通学していたが、今年2月20日に専門医療機関から「性同一性障害」の診断が出た。このため、同校は22日、生徒が4月から男子制服で通学することを認めた。在校生には3月16日の卒業式終了後、説明するという。

 校長は「課題はこれからたくさん出てくるだろうが、生徒には有意義に学校生活を送らせてやりたい」と話した。生徒の母親(41)は「同じように悩んでいる人はたくさんいる。今回は制服一枚で済むこと。相談機関の充実など市はできる対策をとってほしい」と話した。