性同一性障害専門医、LGBTフレンドリーなクリニック開院

http://gayjapannews.com/news2008/news52.htm
性同一性障害専門医、LGBTフレンドリーなクリニック開院
2008/04/15 01:55
1日、性同一性障害の診断や性同一性障害者をとりまく問題に理解ある医師として知られる針間克己さん(精神科)を院長とするLGBTフレンドリーな精神科医院「はりまメンタルクリニック」が東京・御茶ノ水にオープンした。
ビルの1Fにあるクリニックは、JR線と地下鉄5線の3駅を最寄駅とし、それぞれの駅から徒歩3〜7分でアクセスができる。待合室は落ち着いた雰囲気で、「オープンカフェのようなクリニック」にしたかったという針間医師の思いが反映されている。
針間医師は大学病院や精神病院に加え、家庭裁判所での勤務経験も持つ。2004年に施行された性同一性障害特例法では、▽20歳以上であること▽現に婚姻していないこと▽現に子がいないこと▽生殖腺の機能を永久的に欠く状態であること▽性器の外観が生物学的性と異なる性別の身体のものに近似していることという5つの要件を満たす性同一性障害者について、医師の診断があることを条件として、家庭裁判所への戸籍の性別変更申立てが認められているが、同医師はこれまで、申し立てに必要な診断書を140通発行してきた。
クリニックは、うつ病パニック障害、不安障害、不眠症統合失調症など、メンタルヘスル全般の悩みや相談を受け付けているが、「性全般、特に性同一性障害」にも対応。LGBTフレンドリーで知られる「しらかば診療所」(井戸田一朗院長)など、他のクリニックや病院とも連携している。
クリニックには、『同性愛者における他者からの拒絶と受容 ダイアリー法と質問紙によるマルチメソッド・アプローチ』(ミネルヴァ書房)著者で臨床心理士の石丸径一郎さんもカウンセラーとして勤務。性同一性障害に限らず、LGBTメンタルヘルスを広く研究してきた経験から、週1回、保険適用の範囲でカウンセリングに応じている。
はりまメンタルクリニックは、日・木曜日と祝日を除く毎日診療。原則「完全予約制」で、日本語・英語に対応している。(編集 山下梓)