医療・看護のためのLGBTIサポートブック

「医療・看護のためのLGBTIサポートブック」拝読。
タイトル通りの中身。


最初のQ&Aでいきなり引っかかる。


P12>性交の有無にかかわらず、恋愛感情を抱いた時点でレズビアン・ゲイ・バイセクシュアルということができます。


いわんとすることはわかるが、基本的にはレズビアン・ゲイ・バイセクシュアルは自己規定する言葉なので「女性の私は、今、好きな女性がいるけど、基本的にはヘテロ」なんて場合もあろうから、他者がとやかくいうことはできないと思う。


>全く職業とは無縁にトランスジェンダーを目指す人もいます。


目指さなくてもトランスジェンダーな人もいると思う。


インターセックスは、生まれながらに性腺の性と外性器の性とが一致しておらず、性別を断定しにくい人たちを指します。


雑すぎる定義では。


という感じで、ちょっと心配になりつつ読み始めたが。
その後は平田俊明先生の素晴らしい「医療とホモフォビア」のコラムに感服し。
筒井真樹子さんのQ&Aに共感し。


という感じで、安心して読めた。
いろんな執筆者がいて、その中身も様々だったが、一連のコラムは、相当突っ込んだ内容で、読み応えがあった。


本屋でパッと見たとき「LGBTI」は素人さんには意味不明で、スルーされるのは心配だが。
医療・看護スタッフに広く読んでほしい一冊。


執筆陣
 編著
藤井 ひろみ
桂木 祥子
はた ちさこ
筒井 真樹子 
コラム
井戸田一朗
平田敏明
平辻みき
森本薫

医療・看護スタッフのためのLGBTIサポートブック

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