「性と暴力のアメリカ」を読む。
- 作者: 鈴木透
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 新書
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明快で、視野が広く実に面白い。
そもそも、アメリカ開拓は「処女地」の開拓だったから、まさにそれはセックスであり暴力のイメージと重なるのだと、じつにわかりやすい。
その後も同性愛の話やら、中絶論争の話やら、性的虐待の話やら、目からうろこの解説であった。
以下メモ。
30p
バゲリー:buggery:同性愛を意味する。「忌まわしい異端」という意味。
41p
ミシジネーション:miscegenation:白人と黒人の間の人種混交や性的接触を意味する。
81p
リンチ:チャールズ・リンチという人名に由来。彼は自警団を組織し、犯人を処罰。
共同体の安全を守るため、「疑わしきは罰する」。
リンチの精神は、現在のアメリカの戦争の仕方にも通じる。