「十九世紀末に発行された新米医師向け指南書」

「近代医学の光と影」という本に、元ネタの明示はないが、
「十九世紀末に発行された新米医師向け指南書」
の中身が紹介されている。
当時の医師患者関係を示していて、興味深い。
以下、改行を加えて引用。
P44


・ 医師は患者を診て即座に病状を把握するべきであり、診察に時間をかけるべきではない。
もしも、診察に時間をかければ、患者が医師の診断能力に疑問を持つことになる。


・ 医師は判断のつかないことがある場合にも、そのむねを患者に知らせてはならない。
医師の限界を患者に示すことになるからである。


・ 患者に指示を与えるときには、軍隊のような命令口調で話す。


・ 指示は的確で、必要な事項を忘れてはならない。


・ 次回の診察については、医師は指示しない。
もしも、具体的に次の来診日を指定すれば、医師が診察料を期待していると、患者に思われるからである。

近代医学の光と影 (世界史リブレット)

近代医学の光と影 (世界史リブレット)