GID学会第17回研究大会2

日の出とともに起床。
手術をする気などもちろんないが手術手技研究会に。
http://gid17osaka.kenkyuukai.jp/special/?id=13620
専門家の議論はさすがにマニアックだなと感服。


三橋順子さん「性別越境現象 Transgender Phenomenon」
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-03-23-2
これまでの研究のエッセンスが凝縮。
善意の医師が、病理化した、というのが、歴史的教訓だろう。


トランスジェダーの健康と権利
メインイベント。
Lee Seung-hyun:後で知ったが、10年前にあったことがあった。
韓国の状況が分かり興味ぶかかった。
ペニス形成なしで性別変更が認められた裁判で、私の文献も参考資料として役立ったとのこと。
運動がtrans単独かLGBT全体かという議論は、日本と同様だと思った。
ただ、韓国はパレードへのhateな攻撃があり大変なようだ。


Jack Byrne
ICDの脱病理化など。
その後の質疑で「脱病理とひとくちにいうが、脱精神疾患がメインで、治療が必要なため脱医療疾患は長期的課題」というのが明確化され良かった。


いずれにせよ、特例法の手術要件は人権侵害である、という主張が明確なシンポだった。


理事会:気が付けばほとんど医者だけの理事会になった…


総会:保険適用に向け、その第一歩として、専門医の制定を目指すなど。
会場から「特例法での手術要件は人権侵害だという声があるが、学会としての対応は」
中塚理事長「要望があれば対応は検討していくが…」


午後、ロビーであれこれ議論していて終了・・。。


2日目、さらに100人増え、合計参加者400名。


来年:2016.3.19-20 東京教育会館 
学会長 ちあきメンタルクリニック 松永千秋先生 「GIDとライフサイクル」(記憶不正確です。)



学会の全体的感想。
学会自体は、東先生の思いを強く感じさせ「トランスジェンダーの人権や脱病理化」色の濃いものであった。
一方で、理事会の方では、「保険適用に向けての専門医制度」という、一層の医療化を目指すものであった。
なにか二つのベクトルが完全にすれ違った印象。


より本質的には、医療も脱病理も人権も、当事者がよりよく生きていくための方法論の違いに過ぎないでのはないか。


来年以降は、対立でも擦れ違いでもなく、アウフヘーベンした新たなるパラダイムの構築を求めたい。